モザイク塔
「どうなっているんだ……?」
ドウコウが驚いた視線の先には、大量の敵が。
ナゲの上位種「ナゲヤリ」という魔物だ。
繁殖力から強さまで、何もかもがナゲとは別次元。
だが、ドウコウ達はこの「ナゲヤリ地獄」を乗り越えてみせた。
そして、塔の2階。
既にドウコウには疲れが。
「大丈夫……ですか?」
「問題ない、上に進むぞ」
それからしばらくして、一行は48階に到着。
「残り3階です、頑張りましょう!」
「ほとんど階段しか見えてこないな……。 どうなっているんだ?」
「何段あるのよ……」
「俺は全然平気だけどな」
「というか、ドウコウは勇者でしょ? せめてさぁ、体力……」
「はいはい、悪かったな」
「ここで喧嘩はちょっと……」
長い階段の中でも、一行はやり取りを繰り広げる。
1階上がるのに500段の階段を登らされ続け、一行は50階に到達した。
「ここが頂点、50階です」
この辛い階段を乗り越えたドウコウ達に待ち構えたのは、龍の尻尾が付いた緑色の肌の人間らしき敵。
人外だ。
「よくぞ、ここまできたな」
敵はドウコウ達に、いきなり口からブレスを発射しようとする。
そして、言い残すようにして。
「だが、お前らはここで死ね」
赤黒い光線のようなブレスが、ドウコウ達に襲い掛かる。
「反!」
その時、テヌキーニョスはある魔法を唱えた。
すると、「ブレス」は魔法に跳ね返され、敵に直撃する。
「ぐっ!」
持ちこたえられたが、皮膚には大量の傷。
「まだ死んでねえのかよ……」
「曲がりなりにも、これが塔のボスのようなものですからね」




