追放後の旅
ドウタラを追放されてから数時間。
ドウコウは仲間と共に、新しい町へと向かっていた。
平野に現れる、魔王軍の魔物を倒しながら。
「おりゃああああ!」
彼が剣を振ると、敵の魔物は倒れる。
「なんだよー、君が強いんじゃ私の番が……」
呆れるテヌキーニョス。
この戦闘から1時間後、ドウコウ達は新たな地域に到着する。
「カンタラ」という町だ。
ドウタラと比べると、人気が多い。
「良いですか? 絶対に住民の家には入らないでくださいね」
「言われなくても分かってる」
テキトーネの注意を、ドウコウは聞き流す。
町に着いた彼は、先に酒場へと向かった。
その仲間も付いていかされる事になった。
酒場には、大量の冒険者らしき人達がいる。
様々な所で会話が弾んでいる一方で、愚痴や奇声も聞こえてくる。
「いらっしゃいませー、今日はどの様な用がございますか?」
人口密度の高いテーブルとテーブルの間を歩いていくと、カウンターに。
店員らしき人物が、ドウコウに話を伺う。
「魔王を倒すべく旅をしているが、そいつを倒すには仲間が足りないと思ってな」
用事を言うと、酒場の中は静まり返る。
「旅の……仲間……」
「何かあったのか?」
「いえ、なんでも。 そういえば、先日からここに寝泊まりだとか言ってここを居候している客がいるので……」
「居候しているからどうしたんだ?」
「その方を、そちらの方に引き取ってくれませんか?」
「その人は強いのか?」
「2人いるのですが、それぞれ近所では「戦士」と「弓使い」として有名らしくて……」
「……分かった」
こうして、ドウコウの旅に新しい仲間が2人加わる事となった。