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大罪と美徳  作者: 秋雨
第5章 肯定する者、否定する者
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第81話

ピュアプラント稼働。


そこで開発された、安価で大量生産できる作物栽培。

更には合成獣用の食料の栽培もおこなわれ、世の食糧問題は解決の兆しを見せ始める。


――それを妨害するためのテロが相次ぎさえしなければ。


流通ルートの破壊、所属研究者の襲撃、生産物の汚染、強奪等。

全て未遂に終わっているが、あの手この手を使いピュアプラントの食糧流通妨害を行い、ただひたすらに世の不平不満を煽り続け……。


“正と負の友好なんて、やはり無理ではないか”


と言う声が、出始めていた。


テロの主流はフォールダウン、反契約者団体。

それらが乱世で家族を失った被害者や、現状に対し不平不満を抱く者を取り込み、勢力を肥大化しつつ、世界崩壊を理由に友好を提案した大罪、美徳に対し攻撃。


復讐の為、正と負の友好を妨害する為

様々な理由で、ただひたすらに戦い続けていた。



――そんな中で


「構わないよ」

「良いのかよ?」

「僕にとって優先すべきは、“責務を果たす事”だ。ただし、君達が僕の責務を阻害すると言うのなら……」

「安心しろ。お前の責務は我らの成すべき事だ」

「――なら、僕と君達の利害は一致だ」


傲慢の契約者、大神白夜と強欲の契約者、武田シバ。

この2名は知識の契約者、天草昴の元に訪れていた。


「しかし、大神が真理の力を手に入れ、尚且つその力で世界を壊したって言うのに、良く協力する気になったな?」

「もう終わった事だよ――だがそれ以上に、人がここまで腐り果てている事に呆れてるからね。責務どころか品位すら失い、人と言う種の危機に拍車をかけるだなんて」

「違いない。幸福とは喰い散らす物ではなく噛み締める物、それがわからんから人はいつまで経とうと愚かなんだ」

「同感だな。自己満足の為だけの意地汚いアホな欲望何ざ、ケダモノの食欲同然だ。本物の強欲は品位も兼ね備えてるもんだってのに」

「更に言えば、君達とは話せそうだ」

「教えてやらねばならない……目先の欲に酔いしれる者たちに、己の醜さと背負うべき罪の重さを」



――所変わり


「対談?」

「そう。政府の首相と、俺達大罪と美徳間でのな」


契約者社会といえど、ブレイカーと契約が出来ない一般人たちによる政府機関は存在する。

契約者のナワバリと銘打たれようと、所詮はその地域の有力者と提携関係にあるだけで、決して自治が認められている訳ではない。


これは、一般人と契約者の力関係を対等に保つための制限で、持ちつ持たれつの関係を築くための物。

一般人は、資金と土地と生活保障を提供する代わりに、契約者は安全と技術進歩を提供すると言う関係の為に。


その経緯から、契約者代表と一般人代表の調印は、大罪と美徳とは別の意味で世の均衡を保つ大きな意味を持つ行事である。


「ねえユウ、それって危なくない? テロ組織が狙いそうなんだけど」

「心配するな。今までも実際あった」

「何を心配するなって言うのよそれ?」

「――それに、今だからこそだよ。ピュアプラントを始め、正負共同プロジェクトは悉くテロが相次ぎ、行き詰ってる事が世の不安に拍車をかけてんだ。そのことで政府も意見が分かれてて……」

「余計に不安に拍車をかけてるのね?」

「そう言う事。だから対談の場を設けて、世の問題に対する意見の交換をしようってね」

「そっかあ――やっぱりあたしも行くの?」

「美徳の1つ、勇気の契約者だろお前は。それともう1つ」

「?」



――時は過ぎ


「すごいわね」

「そりゃ、一般公開しなきゃ意味がないからな」


正負友好を機に、頂点14人が関与しない共同にして中立地点が設置。

そこに建てられた会議場の周囲には、報道陣による人だかりが出来ていた。


――上級系譜達によるガードから、3メートルは離れた場で。

余談だが、上級系譜が一桁以上集う事自体、よほどの事がない限りあり得ない故に、これだけでも十分スクープにはなっていた。


「緊張してる?」

「――うん。重要な場って言うのもそうだけど、大罪と美徳が全員集結するのが」

「安心しなさい。宇佐美は私たちで守ってあげるから」

「宇佐美さんは、場の空気に慣れる事だけを考えてください」


「――めんど、くせえ」


「……なんでかな? 急に緊張するのがバカらしくなってきた」

「いや、あれは別だろ」

「相変わらずね、荒川も」

「――失礼ですが、お風呂には入って来てるみたいですから、彼なりに気は使っているのではないかと?」

「ま、こんな調子で行くか。あいつも役に立つな」


ユウ、宇佐美、月、怜奈。

憤怒と勇気、色欲と慈愛として、4人は中へ。


第三次世界大戦を終結に導いた英雄が、一堂に集う場所へ。


「……(きゅっ)」


――ただ1人の2代目は、自身のブレイカーを握りしめながら。


コラボについて

登場人物決定しましたので、報告します


レフェルさん

雨宮つぐみ、神埼深紅、九条響


GAUさん

支倉ひばり、クリスティーナ・ウェストロード、夏目綾香、吉田隆久


さすらいの旅人さん

天城修哉、鬼灯錬、佐伯姉弟、江藤愛奈、宮本綾


ATKさん

東郷龍星(西麗と出会う前)


以上です

設定に関しては、契約者か一般人かの希望がありましたら、考慮します。


今考えてるのが、GAUさんの支倉ひばりで憤怒の系譜、悲愴の契約者

クリスティーナ・ウェストロードで色欲の系譜、色情の契約者


というところでしょうか?

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