第79話
『警告する
我々は正と負の友好を認めない。
増して、正と負の協力で成り立つ事業が世の問題を解決する等、あってはならない。
世界崩壊を言い訳に、大罪に屈した腰ぬけ美徳どもに変わり、世の平穏を取り戻すべく我らは以下の要求をする。
1.ピュアプラントの管理権、色欲の植物関連技術の慈愛への譲渡
2.正負友好の撤回
3.“憤怒”の契約者、朝霧裕樹の首
先代勇気の殺害、当代勇気の拉致、慈愛崩壊。
これらの元凶にして、世を乱した重罪人の排除なくして、世の平和はあり得ない。
要求が通らない場合、我々はピュアプラントを破壊する。
人類の存続のかかった問題である事を理解しているなら、重罪人の首と共に良き返事を期待する』
「合成獣を突っ込ませろ!!」
「無理に戦うな! ピュアプラントさえ破壊すれば勝ちだ!」
ピュアプラント周辺。
レベル4以下の量産型ブレイカーを使用する契約者。
そして、契約者の開発した武装を装備、あるいは武装サイボーグとなった一般人、
それらの混成勢力が、ピュアプラントを破壊すべく戦線を展開していた。
「ヴぉオオオオォッ!!」
「ぬおおおおおおっ!!
サイと牛を掛け合わせた合成獣が、岩を全身に纏った契約者とぶつかり押し合いを始め。
「クタバレ!!」
『Interception start!』
両腕がチェーンソーになったサイボーグが、警備ロボットとして採用された、量産型クエイクに襲いかかり。
『うっ、うわあああああっ!』
駆動鎧が、植物に絡め取られ身動きが取れなくなる。
「くそっ! 空戦部隊、行け!!」
契約者も、空を飛べる能力は限られている。
合成獣も、契約者が対応出来ないことを理由に、開発はされていない。
故に、空戦は機械兵器が主流となっている。
「――んで」
しかしそれは、あくまで主流。
契約者社会の空の覇者は……
「なんで皆、ここまでになってもなお争うの!?」
勇気の契約者。
鎌鼬で空戦戦力を薙ぎ払い、宇佐美は戦線に降り立つ。
「なんで……? ふざけんな、恥さらしの妹が!!」
「そうだ! 一条宇宙のクソヤロウがバカなことした所為で、世界はこうなったんだ!」
「兄に輪をかけてバカやってんじゃねえよ売女が!!」
その宇佐美の言葉に、テロ勢力がこぞって罵倒。
「勝手な事言わないで!」
「勝手はそっちだ! なんで俺達があんな目に遭わなきゃならねえんだよ!?」
「全部お前らが不甲斐ない所為だ! 責任取れこのクズ!!」
「俺たちの日常を、俺たちの家族を返せ!!」
「責任取れこのクソアマ!!」
周囲が激高しながら、宇佐美に襲いかかり……
ザンッ!
一瞬で切り刻まれ、ボトボトと死骸がその場に散らばる。
「……ユウ」
「先走るな。お前に何かあったら、俺はあの世で宇宙にどう謝罪すりゃいいんだよ?」
「――ごめん」
息を切らせたユウが、宇佐美の前に2本の六連を抜いて立ちはだかっていた。
――剣の刃に、鮮血を滴らせながら。
「どうした? 憤怒の契約者、朝霧裕樹が出張ってんだぜ? ――お前らの欲しい首があるんだ、来いよ」
「うっ……」
「やれやれ。女には強気に出られて、俺には弱気か? ま、こんなくだらねえテロ仕掛ける位だから、当然っちゃ当然か」
ギリっとユウは、剣を握る両手に力を入れる。
それに呼応するかのように、ボコボコと煮えたぎるマグマが両腕を包み、ユウはキッと周囲のテロ勢力を睨む。
「――テメエの不幸を人の所為にして駄々をこねるだけのダニが、好き勝手ほざいてんじゃねえぞ!!」
――一方、ピュアプラント内部。
「それでは、調印は終了。これを持って、ピュアプラントの稼働を宣言します」
結局、上級系譜4名の立ち会いのもと、友好表明は無事終了。
ピュアプラント稼働は、現時点を持って始まる
「――つつがなく終わりましたね? 外では戦闘が行われてるのに」
「普通に考えれば、大罪、美徳が2人も出れば十分だと思うよ? 元々系譜ばっか集めたんだから、それも要らないと思うし」
「ですですー」
調印自体、最強格の2人が行い、最もそれに近い存在が立ちあう。
それだけで、安全自体が保障されている場所で、調印が行われ――無事終了。
「あの、旦那様」
「その呼び方やめろ。避難なら打ち合わせ通りに、俺がしんがりに立つから」
「了解です」
指揮官に任命されてる光一の指示に従い、上級系譜達は来賓達の避難誘導を始める。
「旦那様?」
「――色欲の組織じゃ、俺旦那様呼ばわりなんだよ」
「あれじゃ無理ないよね」
「ですですー」
「……俺から迫った事、一度もないんだけど」
「「それ尚更情けない気がする(ですー)」」
グサッ!
「うぅっ……」
何気に傷ついた光一だった。
「「…………(じーっ)」」
「? あの、私に何か?」
「歩美ちゃんだったよね? 月様から話は聞いてるよ。ボクは色欲の系譜の背徳の契約者、仁科紅葉、よろしくね」
「私は情欲の契約者、仁科青葉と申します」
「朝倉歩美です。こっ、こちらこそ」
ゴゴゴゴゴゴッ!
「ん? ――この感触、どこかで?」
「さっさと離れろ。ここは俺がやる」
「旦那様」
「やめろつってんだろ。元々俺がしんがりやるって話だったろ?」
「……畏まりました」
光一の指示で、仁科姉妹は避難用シェルター誘導の任務に。
歩美たちも、それに従い避難。
そして――
「怜奈さんに月、ここは」
「世話になってばかりと言うのも、申し訳ないので」
「もうっ、それがダーリンの悪い癖よ」
「……はいはい」
以前言ったコラボですが……
現状、GAUさん、レフェルさん、さすらいの旅人さん、ATKさん
以上の方のオリキャラ借りて、行おうと思ってます。
もちろん、こちらからお願いはしますが――
これを読んでくださった方は、できれば返事をお願いします。




