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しずめ  作者: 山程 ある
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怪談師のはなし:泥の足跡③

奈央さんと浩一さんは日奈ちゃんを抱えるようにして階段を駆け上がり、寝室にこもって朝まで震えていたそうです。


幸いなことに、玄関にきていた〝何か〟は二階にまで上がって来ることはありませんでした。



それから佐伯家は、一カ月も経たないうちに新居を引き払い、むつもりヒルズからよそへ引っ越しました。


不動産会社とは随分と揉めたそうですが、最終的には土地の水はけの悪さを理由に契約解除が認められたそうです。


住宅検査会社の調査によると、庭には芝生こそ植えられていたが、水はけが悪いために根腐れを起こしていたということです。


この土地が極端に水はけが悪い理由として、過去に水田地だったため土質が水分を多く含みやすい粘土質であったこと、さらにその下の地中に瓦礫や石が多く埋まっていたことなどが挙げられました。

加えて、例年より長く続いた梅雨の影響で、敷地内の土は水を含んだスポンジのような状態になっていたそうです。


こういった要因から、建物の傾きや沈下の危険性が指摘され、なんとか契約解除が認められたと、奈央さんは話してくれました。

今はURの賃貸住宅に住んでいるのですが、最近ではもう一戸建てを建てなくても、集合住宅でいいかなと考えているそうです。


事故物件でなくても怪異は起こりえるという、お話しでした。

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