表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

希望

私は、大学の講義室の一番後ろ、さらに言うと黒板を前に見た時、一番右端の席で、右手に握っている天然水のペットボトルをぼーっと眺めていた。

今は、経済学の授業で、300人くらい入る講義室には、90人くらいだろうか、人が(まば)らに座っている。

私の名前は、荒川(あらかわ) 希望(のぞみ)

国立大学である、前橋大学に通っている三回生の黒髪ロングの美少女。(なぜか告白されたことは無いが。その理由は分からない。おそらく高嶺の花過ぎるのだろうか。)

私は昔から頭も良かった。

中学校では神童と呼ばれ、中学校時代は群馬県内の模試では必ず五教科で百位以内を取り、国語に限れば一位を取ったこともあった。

然し、私は高校受験に失敗した。

中学一年生の頃から、兵庫県にある名門私立高校に進学したかったのだが、その高校に落ちてしまった。

東京都にある滑り止めの私立高校もそのショックを引きづり落ちてしまった。

結局群馬県内の公立高校である、前橋大谷高校に進学することになった。

親からはそれでも偏差値70もあるじゃないかと言われたものだが、それさえも屈辱で、ストレスで、到底耐えられないものであった。

それからというもの最悪で、私は学歴コンプレックス、所謂(いわゆる)学歴コンプを持ってしまい、高校では皆から嫌われ、友達は多く見積っても2人と言ったとこか……

大学受験で逆転しようと思い、思い切って東京大学を受験したのだが、結局落ちて後期でこの大学に来た。

二回生までも学歴コンプを引きづっていたので、大学でも友達はできず……

数少ない高校の友達には学歴コンプをフルコンプと言われる始末。

(ようや)く受験の失敗から切り替えることが出来て、三回生にして友達作りを始めた。

思えば青春なんてしたこと無かったな。

小学生の頃憧れていた大学生活はこんなんじゃなかったはず……

すると、留学生のジョン マイケルは、私に話しかけてきた。

彼はアメリカから来た男性で、天然パーマで男にしては髪は長めだ。

この大学での初めての授業の時、隣の席だったから私に話しかけてきてくれて(もっとも、二回生までは先程も言った通り私は学歴コンプを引きづっていたので友達とまでは行かなかったが。)、交流が続いている。

三回生になって、最初に友達になった人物と言えるだろう。

正直イケメンとは言えないがね。

後ろからジョンを追いかけるように2人。

太宰 天音(だざい あまね)早田 颯介(はやた そうすけ)だ。

2人ともジョンの友達で、私もジョンと仲良くするにあたってこの2人とも仲良くしている。

以上が私の大学での友達だ。

3人、少ないだろう?

まあ後から来た2人について紹介しようか。

天音は……そうだな。

まあそれなりに顔が整っている女の子だ。

髪型はボブで茶髪で友達も多いらしいし。

性格もいいと言われてるらしい。

元彼が8人居るので、男たらしだとか言われてる一面もあるがね……もっとも偶に屑な一面を見せるらしいし。

おっと、そういえば講義中だった。

教授にうるさいと指摘されてしまった。

こいつら遅刻してきたのに普通に話しかけてくるから忘れていたよ、アメリカでは普通なのか?後ろの2人は日本人だが。

この教授は一度怒るとその後も根に持つからな……

「後ろの4人、うるさいですよ。」

「あぁ、すいません……」

なんで私が謝らなきゃ……

「Oh……sorry希望さん。私たちのせいで。」

「いいんだよ、江本教授は根に持つところがあるからちょっとダルいけどね……」

この教授の名前は江本 大雅(えもと たいが)

経済学の先生で、昔は大手企業の経営コンサルタントをやっていたとか。

イケメンだし基本優しいんだけどたまに面倒臭いんだよな……


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ