第17話 今後の方針
毎週木曜日に連載(?)していきます。
フィクションな部分もありますが、ノンフィクションな部分もあります。
正義とは何なのか。
一緒に考えてくれると嬉しいです。
月曜日となった。
隣の部屋に新しく入ってきたいびきのかなりうるさい人が
検察に行った。
そして、そのまま帰ってこなかったので、
勾留にならなかったのだろう。
羨ましい。
ただ、あのいびきをこれから毎日聞くのかと思っていたところなので、
その点ではよかったか。
家族が面会に来てくれた。
これからの事を弁護士さんと相談したいから、
呼んでほしいと伝える。
残念ながらもう早く出られることはないので、
全て黙秘するというのを考えているが、それはどうなのだろうか聞いてみたいと伝えた。
どうすれば起訴されないのか。
そのあたりを一番に考えたい。
妻から見た私の人となりみたいな書面を作ったらしいが、
それが結構良い効果がありそうと弁護士が言っていたそうだ。
少し安心することができた。
面会は15分である。
取り調べの内容を話していたらあっという間に終わってしまった。
弁護士さんはいつ来るのかが気になった。
この日は取り調べがなかったので、
まだ弁護士さんと相談していなかったが、特に問題はなかった。
見回りの人に、弁護士さんと話したいと伝えていなかったので、
家族から伝えてもらうだけでなく、
ここからも連絡してもらうようにしようと思った。
ただ、もう17時を過ぎていたので、繋がらないだろう。
明日しっかり伝えようと思った。
消灯は9時である。
早いからなかなか眠れないな・・・と思っていたら、
見回りの人が呼ぶ声がする。
身体を起こすと、夜10時半ごろに弁護士さんが来ると連絡があったよとのこと。
今日中に来てくれると思っていなかったし、早めに相談したかったので良かった。
10時40分ぐらいに弁護士さんは来た。
まずは現状を確認する。
絶対に20日日間の勾留になるということ。
多分警察は起訴するつもりだということ。
裁判になったとしても勝算は十分にあること。
この3つを説明された。
今後これから大切になるのは、
「心の強さ」です!
とのこと。
警察も検察も証拠があまりなくて焦っている。
そういう時に相手はどうするのかというと、
自白させようとしてくる。
とにかくそれにのってはいけない。
心を強く持ち、脅しに屈しないということが何よりも大切です。
と言われた。
何かを話すと、それを検察に有利なように言い換えられることがあるので、
何も言わない方が良いのではないかということになった。
黙秘権を行使するのである。
黙秘すると悪い影響があるということは、
絶対にないらしい。
憲法で定められていて、当然の権利だからだ。
そして、話せば罪が軽くなるということも、
基本的にないらしい。
裁判で主張すればいいだけです。と伝えられた。
警察や検察に言うことによるメリットがほとんどないということなのだ。
検察は勾留中に起訴するか決めなければならない。
つまり、有罪だとこの期間に決めなければならない。
対してこちらは、裁判で無罪を立証すればいいので、
時間はたくさんある。
焦って言う必要はまったくない。とのこと。
できる限り裁判にならないようにしたいが、
なかなかそうはいかないかもしれないので、
とにかく黙秘が良いだろうということになった。
黙秘しているから起訴すると決まってしまうということもないそうだ。
起訴にならない可能性もあるし、
逆に何か言うことで起訴の決め手になっても困るので、
これからは黙秘で行くことに決めた。
保釈についても聞いてみた。
多分認められるだろうとのこと。
もし、認められなくても、何度も保釈請求を出すことができるそうだ。
ただ、1週間ぐらいの期間が空いたぐらいでは、また却下される可能性が高いとのこと。
却下されようができる限り早く出られるように、
何度も請求を出してほしいと思った。
そして、被疑者ノートというものをもらった。
取り調べを記録しておくものだ。
黙秘権についても細かく書いてあり、
これから厳しい取り調べがあるかもしれないので、
よく読んでおいてほしいとのことだった。
とにかくこれからの10日間は耐えることが大切です!!
大変なこともあると思いますが、
頑張りましょう!!と言われ、頑張ろうと気力が出てきた。