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第1章20話【毀損茶番】-求めること-

ストベニーツァですね、はい。シンプル名前間違えてた。

イミヤちゃーんたすけてー



 ポーン。お昼のスワロー・ニュースです。

 今朝未明、他国での暴力行為に関与したと思われる複数の容疑者を実力行使の後、一人確保した。との発表がなされました。現在複数の捜査官が更なる容疑者の行く末及び、C地区の爆破事件との関連性を捜査しているとのことです。

 捜査官などを含め、都内でのアーテルを使用した事について、プレスト氏は、捜査官の抵抗は正当な権利であり、防衛である。行為内容は事実であると認識している。アレカサンドゥリアへの敵対行為であるのは明白である。と述べています。






↓↓↓








「だいじょーぶだいじょーぶ。乱暴しにきたわけじゃないんだから。」


「なら……何を…しにきたんですか?」



 警戒はやめない。どのような手を使ってくるか、まだ完全にわかっていないのだから。会話を引き出せるなら引き出せるだけ引き出しておきたい。次の行動のためにも。

 所謂時間稼ぎだ。



「だから言ってるじゃん。わかんない?会話だよ会話。今回は話に来ただけ。それだけだってば。そんなに信用できないかなぁ?」


「信用できるできない以前の問題です。」


「そんなに心配しなくてもいいわぁ。少なくとも今、取って食ったりしない。上官が口煩くなるだけだからね。」


「でしたら話すことはありません。帰ってください。」


「いいの?職務の最中に見つけたってことになっちゃうけど?本当にお話を聞かなきゃいけなくなっちゃうね〜?」



 逃げ場はないと告げるように彼女は嗤う。どれだけ立ち向かおうとそれは無意味に終わらせると、獲物を狙うかのように、彼女の細められた薄く青い瞳が告げていた。



「リーダー。」



 その一言で、たったその一言で。

 硬直した身体も、無秩序に開く瞳孔も、我に帰る。

 イミヤは知っている。信頼と信用の証である呼び名の意味を。

 落ち着いて息を吐く。構えていた右手を下ろし、真っ直ぐと彼女、ストベニーツァを見つめる。



「じゃーちょぉーと個人的な質問。お前達は何をしてるの?」


「何をしてる…か?」


「そう。ただお家に帰りたかったらワンと鳴いてそのまま引き篭ってればよかったでしょうに。それこそ、尻尾巻いて逃げるってね。」


「そんなことはしません。私達は仲間を最後まで見捨てない。」


「しないのではなくて、できないのでしょう?」


「………。」



 息が詰まる。反論しようにも言葉がでなかった。

 一つ一つの息が重く感じます。時間が有刻であることを忘れるように、延ばされた時はイミヤの心に牙を向く。助けられなかったことへの嘆き?悲しみ?後悔?

 何故これほどまでに言葉が喉元でつっかえるのでしょうか。


 私にはわからない。



「何故そこまで身元不明のヴァルエだっけ?に(こだわ)るの?」


「……それはーー決まっています。仲間だからです。」


「なかまぁ?はぁーあ。捨て駒の間違いじゃなくて?」



 ストベニーツァは冷静だった。組織としてのアーテル、使い捨ての道具としか思われていない力。その癖に恐れている。



「はい。不当に捕縛されたヴァルエさんを必ず救い出してみせます。」


「不当?ふーん。人を殺すのは正当な権利だったのね?」


「……。正しいとは思いません。ですが、これは私たちの決意です。まだ断罪の時ではない。それはすべてが終わった後に行われる負の遺産です。」


「あらあら、お優しいのねぇ。それで?本当に仲間って理由(わけ)で助けようとしてるって?


            ………ありえないわ。」



 苦虫を噛み潰したように顔を顰め、渋る。明らかに態度が変わる。



「もういいわ。さっさと目の前から消えて。今直ぐ。」


「見逃してもらえるんですか?」


「しつこいわね。そう言ってるでしょ。何?ヤり合いたいの?」


「リーダー。行こ。」



 イミヤは軽く頷き、場を後にする。警戒は緩めることはなかったが。不思議と安心できた。彼女の信念を感じたからだろうか?不思議と悪い気持ちにはならなかった。






→→→






 ありえない。


 イミヤらが立ち去った後。ただ独りでに立ち淀む。ストベニーツァはただ一つの願望のために。未来のために。全てを捨てた強い女性だ。

 地の利を得て。環境を得て。立場を得て。


 そんな彼女は、心で叫ぶ。ありえないと。


 得たいものを得るには。願いを叶えるには。得て捨てるしか手段のない彼女にとって、イミヤの行動は理解できなかった。いや、理解したくなかった。


 だからこそ気になった。イミヤと名乗る小さな少女が。何を願って何を叶えるのかを。命令に背き直接相対した。



 だが結果はどうだ?



 何もかも手にする。失うこともなく、ただ願うだけ。それだけで全てを得ようとしていた。

 ストベニーツァは研ぎ澄ます。ただ一つの願望のために。彼のために。



「次に会う時は、きっと死地でしょうね。それまでせいぜい足掻くといいわ。私が絶ってあげる。全ての糸を。」



 彼女は、変わらない。あの日から。彼と出会った日から。そして変えることのない執念を。


ー見せたげるー

先週も休んだと。。。罪深き罪人がここにいます。どうぞ成敗してください。

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