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第1章16話【心身綽綽】-繕う形-




 想定以上に汚染された環境だった。イミヤ達と合流する為に訪れたD地区。以前、自然と応対できていた住民たちは怯え、拒み。

 プレストの支配能力を見誤っていた。点在していたGHM関係者はこの地を放棄、監視作業は無責任の残物。


 悩み考え失速する。今すべきことを……。



「ヘクタ!!」



 幼いようで、芯が強く、ブレない声色。この声の持ち主は、、



「無事で良かったぁ〜。」


「お前らこそよく無事だったな。ミスリア、とグラナダ。」


「まぁ無事っちゃ無事かな〜。」



 細長く黒い耳をぴこぴこさせ、「む〜」と悩むように答える。



「それで…イミヤ達は?一緒じゃないのか?」



 ここに見えるのはミスリアとグラナダの二人のみ。

 他に人がいるように見えなかった。



「お出かけするって言って直ぐにこの有様だよ。」



 手を横に広げて、先ほどの光景をチラりと視線を送った。


 先程よりも治っている様にみえる延焼は、この血を拒む様に薄暗さを残し佇む。



「気付いた時には、この宿燃えちゃって。見えたのは多分警察じゃないかなぁ。まぁ、警察を装った捜査官の可能性もあるけどね。」


「捜査官か…。厄介だな。」



 連行するにしても、ヴァルエが大人しくするとは思えないし、あの3人を攻略できるとも思えない。それこそ、ーー六大器ではない限り。



「ーーそれでこれだけ騒がしくなっていると言うのに人通りが極端に減っているが、何かあったのか?」



 ミスリアは静かに口を閉ざし、答えようとはしなかった。



「これが(プレスト)の陰湿さだ。メディアに讃えられてからこの国もおかしくなっちまった。」



 重い口を開き、ようやくこちらに視線を向け、語る。



「おまけについさっきC地区及びD地区の外出禁止令まで出しやがった。徹底的に向こうは探す様だ。」


「警察を使って穏便に済ませずに表立って行動するとはな。」


「こうなった時点で穏やかーに終わる訳ないのにね~」



 逃げ隠れる場所はもうD地区しか残されていなかった。

 A.B.地区それぞれは独自のネットワークで見つかりやすく、とは言えC地区もそれなりに発展はしている。

 となると、事実上黙認放置されているD地区に逃げ隠れするしか道はない。



「仕方ない。D地区に向かうしかないようだ。それで良いか?」



 返事を必要としなかった。






→→→






 また何かがあった?

 重い。気持ち悪い。

 ミスリアは耳が倒れる程に頭を抱え、顔を顰める。



「この臭い。ほんとぉーに嫌い。」



 ミスリアが嫌悪する程の臭いは感じない。少し鼻腔を掠める程の酸性の臭いしか感じ取ることができなかった。



「におい?」


「そーだね。臭い。以前より酷くなってる。」


「悪臭か…。確かに身体は重いな。」



 そう言って辺りを見回そうと……。



「……おい。それよりどうする。」


「グラナダも来てたのか。」



 無言。返事は無く、その目だけで語る。

 正直来るとは思っていなかった。ただの「()()()()」の関係であるのに。

 人は目的の為に行動する。それだけ。店に戻らないのなら…。つまり…。



「このままD地区で過ごすしかないだろうな。仮にイミヤ達が狙われたのだとすれば、ミスリアも共にゲート(検問)を超えた。となると、ミスリアも狙われてるんだろう?」


「…んーまーねぇ。そんな感じかな。」


「アテはあるんだろうな?」


「それはグラナダ。お前の方がよく知ってるんじゃないか?」


「ーー聞いてみただけだ。」





 暗く鎮む街並みに沿(そぐ)わない意思の塊は、輝きを魅せることはできるのか。

 それは…彼女だけが答えを持っていた。

半年で0.7章って進展やばくね?


最後地下アップでさぁーと映る感じ?

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