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第1章8話【故習集患】-不気味な門-

え?なんだって!?21:30??。私には21時にしか見えませんよ!!


…反省はしませんよ。学びもしてませんけど




 想定していた通り困難な状況に陥った。何事にも意思が存在し、衝突する。我々GHMとサタブラッドの関係性は中立国にも影響を(あたえ)る。何故今そんな状況になっているのか。それは、、、変革とも捉える兆しが齎す差違厄(災厄)の仕業かもしれない。






「流石中立都市なだけあって、警備が厳じゅーだねぇ。」



 野生の瞳でゲートを見渡すヴァルエはそんな事を呟く。



「管理者に、警備兵が複数。内5名がアーテル師。」


「それってほぼ最高戦力ってことだよね?」



 ヴァルエは耳を傾け、本能のまま問いかける。その答えはミスリアがコクリと肯定し、彼女は続けた。



「んーと?体感いつもの2倍ってとこかな。オマケに車も少ないね。」


「確かに話にお聞きしていた予想以上に警備が固いですね。何かあったんでしょうか。」



 イミヤの疑問に賛同し、ヘクタは更に具体的な思考を纏めた。



「…周辺地域壊滅の警戒にしては、不明瞭な点が幾つかあるな。諸外地住民が見たところ少数。避難する暇もなく巻き込まれたか、意図的に情報を遮断しているか。」


「…って言っても、イミヤちゃん!


 前のめりに体を押し出し、車体を揺らし……


ーー行くしか道はないんでしょ?」



 気難しい事は考えずに行動を移したい彼女にとってジリジリと理で詰めるのは性に合わないのだろう。

 体験して感じ吸収する。それが最善らしい。



「えぇ、そうですね。我々に止まる事は許されません。」



 流される様にイミヤも賛同し、結論を伸ばそうと……。



「彼女はどうするの?」



 一言。たった一言。しかし、どれ程の重みがあるのか、それはきっと当人にしか理解できない。

 冷静なインディゴの冷やかな声に囚われることはなく、顎を引いた先にいた彼女(アン)に視線が集まる。

 捕虜として国際法で拘束した彼女を、中立国が良く思わないのは明らかであり、もし仮に受け入れたとしても、挑発行為とも取れる行動。非常にデリケートな問題でもある。

 それに加え、彼女は非戦闘員。要するに民間人である可能性が高い。現時点では確定させることは出来ないが、ーー


 困惑に続く沈黙が訪れようとした。



「ーーそれに関しては私が何とかする。」



 手を差し伸べる様に、言葉を紡ぐ。


 神妙な空気を吸収するように、ヘクタは責を果たす。困難に手を差し伸べる、それがヘクタが出来る唯一の事だと思っているから。



「なんとかできるんだ〜?」


「……。」



 煽るミスリアを横目に、視線を逸らし、懐へ向けた。その視線の先には…光沢を失い、擦り減りきったカードが映っていた。









→→→








 なぜ入国審査が最初の関門であるのか。それは至って簡単。

 入国予定のないワーマナ職員、別の町の居住人、そして捕虜。

 軽く3アウト。審判が退場を告げてもおかしくはないだろう。この場合退場を告げるのは入国審査官であるのだが…。


 問題はまだ存在する。

 それは私のワーマナパスポートだ。最強のパスポートと呼ばれていたとしても期限というものが存在する。


 ましてや扱いが戦死者のパスポートなどそのままにしておく筈がない。



 GVを降り、乗り捨てる。

 余計な芽は摘むべきであり、軍事目的で無いことを明白にするにはこの方法しか考えられないだろう。一番入国できる可能性が高く、一番リスクが高い方法。矛盾する様でそうで無い方法。

 それは……。


 砂地を抜けたその先に存在する無機質なゲートは何色にも染まらないその国そのものを示しているようで……。






↓↓↓






「入国許可証はお持ちですか?」 



 イミヤは周りを見渡し、身振りで誰も持っていない事を確認する。

 団体であることを誇示するように。

 必要である、必要でないとは関係なくその在り方が意味となる。

 


「いいえ。」


「承りました。一般入国との事で、入国の目的をお伺いしても宜しいでしょうか?」


「……そうですね。移動の中継地、航空機搭乗ためにですね。」


「つかぬ事をお伺いしましたね。パスポートなど、身分が提示できる物はございますでしょうか?」


「えぇーと、私はこれですね。」



 そう言ってイミヤが取り出したのは、この前も見せてくれたカードの様な板だ。

 技術が発展するにしろ、いつまで経っても変わらない物も存在する。腕内チップと言う手段もあるが、一般に浸透しない事は目に見え分かっていた。



「はい。確認しました。他の方もお願いしても宜しいでしょうか?」



 順調に進む審査。妙に走る緊張。自然と口数は減り、イミヤに次ぐ様にヴァルエ、インディゴ、そして、ミスリアの検閲が終わる。


 門を潜り抜けたイミヤの後ろ髪は引く様に靡く。去り姿は見事に人が変わったように見えた。



 彼女らの番は終わった。そう、彼女らの入国審査は終わったのだ。


 私達は隊を分断した。



「入国許可証を。」



 端的に告げられるその言葉は、どこへ行くのだろうか。

長々と書きましたが、要するに隊を分けました。安全と危険でね。

 ヘクタの自信はどこから?

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