第0章28話【剥離相識】-決まり事-
前回終わりって言ったけどもう1話だけ書かせて、おー願い。え?いいって?ありがとう!
陽が昇る少し前、目が冴えたヘクタはふらと一つの場所に向かっていた。
「あれから反応は?」
とある病室の机で顔を突っ伏せていたイミヤに横から声をかける。その声に気がつくと、やがて顔をその声する方へ上げ、そのトロンとした瞳と対面する。
「これと言って変わったことはありません。」
イミヤは、まだサタブラッドとしての真意を見過ごせないと言い出し、捕虜の監視を行なっていた。必要ないのではと言ったが聞かずあれから続けてこの始末だ。
今回の任務でも成果を挙げられなかった。
いや、成果というよりも誰の役に立てない自分が嫌になったと言ったところだろう。
何かしなければ気が済まない。そんな性格まで、似なくても…………。
「イミヤ、眠れる時に眠っておけ。これは彼女のためでもあるし、お前のためでもある。敵が目の前にいるとして心が休まるわけではないだろう?」
「それは…。そうかもしれないですけれど。」
「1日2日で変わるようなことでもない。ゆっくりでいいんじゃないか?少しでもいい、目を瞑ってこい。私が扉の前で見ておこう。」
「……私は…。わかりました。お願いします。」
イミヤはのっそりと椅子を引き、立ち上がろうと動くが、よろめいた。
頭で納得はできないが、体は正直なのだろう。疲労で芯がぶれる。
立ち去るイミヤを確認し、扉をゆったりと、静かに閉じる。
彼女、アンを映す二つの目。ヘクタのその瞳が見せる光景は酷く荒んでいた。
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日が眩く照らす白い大地が恒常と全てを出迎える。
「おっはよぉー!」
燃えるような紅い髪。ヴァルエだ。
右手を上げながら駆け、元気に挨拶をする。
「もう昼。睡眠取り過ぎ。」
「あっちゃぁ。寝過ぎちゃったか。にしても、君たちは早いねぇ。そんなんで生きてけるの?」
「3時間で十分。それ以外は体に毒。」
「わぁ短かすぎない?まぁいいや。なにかあったら呼んでねぇ。私そこら辺にいるからー。」
彼女は話しながら体を翻し、屋根伝いに飛んだ。騒々しくも左手で手を振りながら去って行った。
騒がしい奴である。ただその感想しか抱けない。抱いた方が楽だから。
目の下のクマ。浅く長く眠った。そんな事は見て取れた。
まぁ、イミヤよりはマシだろう。
「……それで?…GVaの整備を始めて4時間。動く?」
忙しく手を動かす最中、ひょいと覗く影が見える。
サラリの垂れる彼女白髪はどれだけの輝きを持つのだろうか。
「なんとも言えないな。パーツの交換は当たり前にできない。整備道具は最低限足りているからよかったものの、いつ止まってもおかしくないさ。」
「パーツは………。そうね。戻る時間もない。動くだけまし…。」
ノウンの爪痕が大きいとはお互い口に出すことはなかった。このGVが横転するほどの彼女のアーテル。それだけ被害が大きかった。
「まぁ、これくらいか。機械類は相変わらずだが、これで次の街までは行けるだろう。」
「ありがと、」
「別に私も生きる為にやっている。お互い様だよ。」
「そう?ならいいけど。」
太陽に照らされた“きょとん”とした表情は、私にとってより一層離れて見えた。
「で、お前は大丈夫なのか?」
「何が?」
「別に支障がないから良いが、無理するなよ。お前も一応病人だろ?」
「……何の事?」
「はぁ、より一層疲れるよ。本当に。」
若い者に如実に表れる持たれた強いアーテル…。…本当に疲れる。
「それは大変そう。」
「誰のせいで…。まぁいい、イミヤを呼んできてくれ、恐らくまだ眠ってるはずだ。」
わかったと素直に返事する彼女はふと思い出したことがあったのか、イミヤの元へ向かう手前、背中を止め、こちらを振り返る。
「あなたのアーテルも綺麗だった。…じゃあ後で。」
そう言葉を残して。
0章、今度こそ終わったよ。ちゃんとした区切りまで持っていきたかったの!次からは本当に1章です。と言ってもまだ場所はニュンベルクなんだけどね〜
前々回の終わり方を書き始めに想像できてたんだけどねぇ、やっぱり間の話をどう持ってくかって部分が難しいね。伏線とか貼らないと駄目ってことも学んだし、次の章はまともに書きたいなぁ…。
週一投稿も相まって気づけば6月中旬、半年ですよ。完結出来るのかなぁって不安に私がなってますはい。一応5〜6章+αまである予定…いつになったら終わるのか。3章までの結末は決めたんだけどまぁ、追々と言うことで。
0章が終われば1章中の起承転結の起、承、をまた考えないとだからねぇ、もしかしたら所々休むかも?
???「ところで……ヘクタは今まで何をしていたんですか???ヘクタがいなかった間、私の方に面倒事が波のように押し寄せてきたんですけれど?ワーマナに帰ったら覚悟しておいて下さいね?」
0章の雰囲気とイミヤの気持ちの整理的に没台詞になったけど、没にしたくないからここに貼っておきます。




