勇者の淵源
昔々突如世界中に七回鳴り響いた天使のラッパは終焉を呼び
世界を救うことのできる子供に力と知力を与えました
蒼空に澄み渡る空気、島国にして水が豊富な国日本
俺はずっと平穏に暮らすことを夢見ていた。
汗水流して畑を耕し、ひと仕事終えたら縁側で休んで畳の匂いに包まれながら眠るそんな幸せな暮らし。
でも13歳の秋それは突如として降ってきた光によって俺の人生が変わった。
あれが俺の人生を狂わせたのだった
もし神様がいるのならば俺は平穏に平凡に生きたかった。
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「榊 〜」
「なんだよ健司ってかそろそろ下の名前で読んでくれても良くない?俺たち友達だろ?」
保育園からの馴染みの俺たちさすがに下の名前で呼んで欲しいところだ。下の名前で呼び合うともっと仲がいい見たいだろ?
お昼の時間、給食を食べながら他愛のない話をする。
「えー下の名前なんだっけ?」
「うわーまじ最低普通覚えるだろ〜俺お前の苗字覚えてるぞ?上田よ」
「え〜えっとぉ、、、、、」
本気で忘れている友人に怒りながら言った
「だァ!!もぉ真だよ真!!」
俺は榊真(さかき まこと)中学1年生だ
成績は中の下くらいで勉強はあまり好きじゃない。俺の横でのんきに給食を喰ってるこいつ人の名前を覚えない保育園からの幼馴染上田健司だ。
こいつは俺より勉強ができるし何より女子にモテる。運動もできて流石にキモイ文武両道すぎるんだ成績は俺よりかなり上だし口喧嘩や物理的な喧嘩はこいつには勝てない。こいつの人間性は下の下で割と冷たい
それは家庭環境が影響だと思う
「じゃ真この揚げパンもらうな!」
「は?じゃってなんだよじゃって お前にやる俺の大事な揚げパンはねえよ俺から黄金の麦を奪うな!」
「せんせーまたあの二人取り合いしてるー」
誰かがそういうと教室内で笑いが起きる。そうそうなのだ健司は何かと俺の給食を取ってくる、おかわりあっるって言ってんのにもかかわらずだ理由を聞くと取りに行くのがめんどくさいらしい非常にこいつには腹が立つ
いつもの繰り返される日常、給食を食べ終えれば数学の授業が始まる。
喚起するために開けられた窓から外を見ると色を変えた木の葉っぱたちが風になびいて落ちていく。肌寒さがもうすぐ冬がやってくることを知らせている。
「、、、、もうすぐか」
後ろの席の健司が聞こえるか聞こえないかの声でつぶやいた
「ん?何がもうすぐなんだ?」
「あ、あぁほら冬が到来するなって」
「うわっ健司が難しい漢字使ったこわっ」
唐突に難しい漢字を使った健司に寒気を感じながら授業の準備を始める。俺の授業用ノートは黒板の内容をちゃんと書き留めているし何なら先生の発言までも書き留めてるつもりなんだが成績は上がらない
先生に割とがちで褒められるんだがなんでこれだけして成績が上がらないのか聞かれたことがある、もしや手を抜いているのでは?と、まって待ってほしい一番それを聞きたいのは俺なんですけど先生
健司は授業はほとんど寝ていてまるでその授業はもう受けたみたいな態度だ
一度神社にこいつを最下位にしてほしいとお参りいったがその願いは聞き届けられなかったらしい常に順位一位をキープしてるキモイきもすぎるこいつのポテンシャル高すぎる
一体こいつのどこにそんな能力がとこいつのことを考えることだけ無駄なのだ
と思い実家の畑仕事を手伝うべく農業の勉強を国語の授業中に両方同時に進めていた
二刀流はできるのに入っていく知識は興味のある農業ばかりほんと困ったこと
健司が俺の肩をシャーペンでたたいて小声で話しかけてくる
「な真お前まだ実家継ぐとか考えてる?」
「当たり前だろ俺は親父の手伝いをしたいんだ 何よりあの土の匂い育っていく我が子のような植物たち一仕事終えた後の畳のにおいは最高なんだ。ほんと大地の恵みを与えてくれる大地の神様に感謝してもしきれないよなー ん?もしかしてお前も農業に興味があるのか?いいと思うぞ俺と一緒に稲でも耕すか?確か手が足りないって親父が言ってたから一人増えたところで大丈夫だと思うぞ」
「いやいいや大丈夫大丈夫俺そういうの興味ないから!」
両手を横に振って拒否する健司
なんだ農業に興味があるわけじゃないんだじゃ何で聞いてきたんだ?
前に向き直しさっきの続きを再開すると後ろの席から健司の声が大きく聞こえた。
「せんせー 榊君が国語の授業のほかになんかやってまーす」
ほんとこいつ腹立つ
いつもは見逃してくれていたのに今日に限っておかしい健司。
先生にチクった健司、先生がこちらにやってきて机の上に農業と国語の勉強を両方していたことバレる
先生には二刀流で勉強していたことにものすごく驚かれた右手に国語左手に農学とやっていたが農業の学習ノート、父から受けもらった資料その他もろもろ没収された
悲しい放課後先生に呼び出しをくらいとりあえず授業は続行となった
健司許すまじ
こいつが次居眠りしたら手に落書きしてやろうそうだこいつに稲のマーク描いてわらってやろう
お前もこれから俺の仲間だ!!とな
報復することを考え顔がにやつく
「はいそこの何やらにやついている 榊~これ答えて~」
「えーんー、、、わかりません!」
わかないことをわからないと答える
「んちゃんとわからにことにわからないと答えることはいいことだけど 授業聞こうな?」
先生の冷えた笑みが俺に刺さる
「わ分かりました!!!!」
急いで席に着く。
心臓は今でもドキドキしてうるさい。本能で先生が怖いと思ったやば!って
授業は滞りなく進みもうすぐ授業の終わりを告げる鐘が鳴る
今か今かと待っていると鐘ではなく外から爆音で何かを知らせる音が聞こえた
音の発生源を見ようと学校中の人という人が窓に手をつき外を眺める。
先生もどうしたのかと窓に近寄る。
爆音が鳴った回数は全部で七回
誰かが言った
「、、、、終末がやってくる」
週末?当然やってくるだろ何言ってんだと思った
その瞬間まばゆい光がどこからともなく俺たちがいた学校にも広がって来た。
頭の中に響く声
ーーーーーー榊真 貴方は勇者に選ばれました。
ーーーーーーーーを救うためーーーし九つの神印を集めこの大地を治めください。
勇者?なんだそれ俺は暇じゃない
意識を取り戻し起きると俺たちのあった学校は跡形もなく消えていた
学校にいた生徒と教師はみんな倒れていた。
住宅街は残っており消えたのは俺たちがいた学校という建物だけだった
俺の学校からは家が見えないだから無事だといいな
ま学校周辺の住宅に異変はないから大丈夫だと思うけど少しだけ不安だ
皆起き上がり何があったのかと騒いでいたが
こんな時でも先生が生徒をまとめ指示しいったん解散となった
先生が出した指示は家に一度帰り安否確認家の人がいたら次の日に登校で、もしも家の人がいなければは2時間後に学校に集合となった。
先生も混乱しているはずなのにすごいと思った。
俺も一度家に帰ろうとして身支度すると健司に呼び止められた。
「真、、、すまない」
なんで健司が謝ってくるのかわからないが多分さっきの授業の事だろう。
「ん?別にもう怒ってねえよ」
そういうと何故か健司が嗚咽交じりで泣き始めた
人間性に欠けていると思っていて奴がこんなに泣くなんてと少し驚いてしまった。
慰めようと背中をさすると家に帰れと言われた
なんなんだ?そんなに俺が授業中に先生にチクったことこの期に及んで怒って思ってると思ったんだろうか俺はそんな器の小さい男じゃないぞ!!
寝ると次の日には忘れてるくらいだ
健司に言われた通りいそいで家に帰る
帰る途中俺の家の近くの住人たちはなんか俺に声をかけてくれる皆どうしたんだろう?
早めに家に帰れたことが嬉しくてルンルンで家の近くまで走って帰ってきて早く帰れたことを伝えるため家族の名前を呼びながら家の門までくる
「父さん!母さん!ばあちゃん!舞!ハナコ!」
俺の家があった場所には
跡形もなく何もなかった。
俺は自分の目がおかしくなったのか何度もこすり確認する
だが一向におかしさが戻らに
おかしい
今日は父さんも母さんもばあちゃんもまだ幼い妹の舞も犬のハナコだって家にいるはずだ
舞の誕生日だからみんなで予定合わせて俺が帰ってきたらご飯食べてケーキ喰って
皆で誕生日プレゼントを渡してってそういう予定だったんだ
周辺に人が集まるが俺はその場で泣き崩れ無様に声がかれるまで叫んだ
変動を始める世界に
暴虐と争いが入り混じる弱肉強食が始まる
現代科学と異能