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FC 怒 IKARI

FC のレトロゲームをやってみた感想文です。

久し振りに頭のおかしいゲームに出会いました。

これは凄い。全テレビゲームの中で、断トツで難易度No.1のゲームだと思います。こんなの作った人、頭おかしいでしょ。

一つのステージが『戦場の狼』一本分くらい長い。それが5、6面あります(もう、どこまでがどのステージなのか覚えられないくらい長いです)。しかも、最初から大量の敵と銃弾が飛んできます。イメージとしてはグラディウスを4周くらいしたような敵と弾の数な感じ。当然、処理が追い付かず最初からノロノロ&チラチラが常で、オーバークロックを4倍にかけてもまだ遅いくらい処理落ちしてしまうほどです。

そんな猛攻の中、『普通にプレイしたら』ステージ1の半分までだって到達出来る人はいないんじゃないでしょうか。これは通常プレイでクリアするのは不可能だと思います。

チートを使って『死んでもすぐに生き返る体』にして『残弾と手榴弾を無限』にして『前進あるのみ』にして、オーバークロック4倍でひたすら捨て身で突っ込んで行ってもラスボス撃破まで一時間以上要しました。道中300回以上死んでます。

このやり方でプレイしてみると、このゲームは違った見え方をするもので、それはそれで感慨深いものがありました。

ゲーム中に出てくる敵の大体の数は、歩兵が600〜800くらい、戦車が80台くらい、砲台が50基くらい、スナイパーが150人くらい、ヘリが40機くらいでした。常にもの凄い数の敵が迫ってきて四方八方から銃弾が飛んでくる中を前進することしか許されず、10秒ももたずに撃たれて倒れては立ち上がり、点滅している無敵状態のうちに弾幕をすり抜けて戦車に突撃して戦車諸共爆発してもう一度死んでは蘇るの繰り返しで奥へ奥へと前線を進めていくスタイル。大体、スナイパーの射程より主人公の射程のほうが短いので1回撃たれて死んで復活直後の点滅状態でないと弾が当たる距離まで敵に近づけないという残酷な設定。これはもう泣けてきますよ。

途中から、死んでいく主人公は『一人』ではなく、まるでノルマンディに一人ずつ突撃して突破しようとしているのを見せられているかのようにみえてきます。『一人で行ったら、そりゃ数秒だよな』とか『戦場で前線を1m進めるのに何人の歩兵の命が必要なんだろう』とか『撃たれるって分かってるのに前に走るしかない歩兵の自我ってどこに置いてきたんだろう』とか、本当に深く考えさせられるゲームでもありました。

実はこのゲームをクリアする前に『戦場の狼』もクリア(4面クリア)したのでが、こっちは4つのフィールドの無限ループで敵を撃ちまくってハイスコアを競うという趣旨のゲームのためエンディングが無く、なんとなくただ、沢山敵を撃ち殺してれば高得点が取れる『鴨撃ちゲーム』みたいな感じでしたが、『怒』の方はこんなに難しいのに陳腐ながらもストーリーがあってラスボスもいます。しかも、最終の2つのステージとラスボスでまさかの展開があるのですが、ラスボスどころか後半にすら到達出来る人はいないような鬼畜難易度にしておいて、なぜこんな展開を用意したのか、意図が分からないです。

以下ネタバレですが、

まず主人公が輸送機で密林に降ろされ、ジャングルに潜む大量のゲリラみたいな敵を撃ちながら進んで行きます。途中、沼地を越えたり現地人の村を越えたり遺跡みたいなところを越えたりしながら進んで行くと、敵の基地みたいなところに出て、その中に潜入していきます。するとその基地の地下は兵器工場で、最新型の戦車や砲台が大量に製造されています。当然、物凄い数の警備兵が襲ってきますが、そこを突破すると、その先には宇宙船のような『未来の科学施設』みたいなのがあり、敵もスターウォーズのルーパーみたいなのに変わり、レーザー銃で攻撃してきます。その最深部にラスボスである『スーパーコンピューター』が置かれていて、そのスパコンのモニターを破壊するとエンディングとなります。

このゲーム、ソフトのパッケージは完全に映画『ランボー』のパクリですし、前半はジャングルの中のステージなのでストーリー自体もまんまランボー2っぽいと思われがちです。後半まで行ける人もいなかったでしょうし。でも、最後になってスターウォーズのキャラは出てくるし、ラスボスや最終ステージの世界観は完全に『2001年宇宙の旅』となる二重三重のパクリサプライズが仕掛けられている滅茶苦茶面白いラストです。この衝撃のラストって、頭おかしくなるほどやり込んで奇跡的に最後まで到達した人だけに見せるご褒美になるようにこんな面白い画を用意したのか、多くの人に知られちゃマズいからこんな難易度にしたのか、いずれにしても、まともにプレイしてクリア出来るゲームではないです。

レトロゲームは奥が深い。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  初めまして。懐かしいタイトルですね。確か、FC版は、同級生の家で、一度だけプレイした記憶が在りますね。当時、ゲーセンでも稼働中でしたので、私達の間では、話題でしたね。まあ、あの当時、著作…
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