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異世界クズ転生 〜原作のままに生きていく〜  作者: しゅー
第一章 生きる世界、変わりました
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前日にすることは

まじでリアルが忙しくてここ数日なろうを開くことすらできませんでした。

待ってくれていた方、本当申し訳ない。エタってないので安心してください。

でも、これからもこういうこと結構あると思います。ユ、ユルシテクダサイ。


 俺がこいつにのりうつってから数ヶ月が過ぎた。

 もう公園に行くのは慣れたもので、今なら一人でも迷うことはないだろう。


 それと、公園に行く途中では近所の人からもよく声をかけられる。

 大体は「大きくなった」とか「かわいい」とか、幼い子供への褒め言葉としては定型文だが、しっかり心がこもっているのが伝わってくるものばかりだ。

 いくら俺の中身が大人とはいえ、誉められば嬉しい。ちゃんと相手にはお辞儀をしてあげている。少しあざとめに。案外これが主婦にはウケるのだ。


 それから、そろそろしゃべってもいいだろうと思って、最近では少し長い文でも喋るようにしている。

 もう腹が空いたと言って暴れる必要も、まだ遊びたいふりをする必要もない!

 この素晴らしさ、一回短文縛りで生活すればわかるだろう。

 俺は言語とはかくも便利なものであったかと感動した。

 一瞬言語教とか作ろうかと思ったくらいだ。


 ……冗談はともかく、もうボディランゲージはこりごりだった。



 そうしてこの世界にも慣れ始めた頃のことだった。

 俺は、その日とんでもないものを目にする。

 その日はなんの変哲もない平日で、今日も公園に行くものだと思っていた俺は、朝、食卓にいる父親に驚きが隠せなかった。


 父親の仕事は今もよくわからない。聞いても教えてくれないからだ。

 父曰く、「まだ早い」らしい。

 子供に話せない仕事なのかと思わなくもないが、血が繋がっていないとはいえ父の仕事を、というか人の仕事をとやかくいうつもりはない。俺は「いつか」を信じて待つことにしている。


 だが、そんな俺でも父の仕事について一つだけ知っていることがある。

 それは、「朝が早い」ということだ。

 週に二回ある休日を除いて、俺は朝に父を見たことがない。偶々早朝に目が覚めた日でさえ、すでに父はいなかった。

 ご飯は母が毎晩作り置きしたものを食べているらしい。

 つまり、この家の誰よりも早く、母が起きるよりも前に彼は家を出るのだ。


 そんな父の姿を知っているからこそ、その光景は俄には信じがたいものだった。


 そんな驚いている俺の顔を見て、父は顔に意地悪な笑みを浮かべる。

「ほーら、パパだぞ〜、驚いただろ〜。今日は休日じゃないぞー?」

 微妙に苛つく猫撫で声で父は俺の前で手を振った。

 どうやら久しぶりの休暇に子供を揶揄おうとしているようだ。


 なお、少し冷めた目で見つめたらすぐに謝ってきた。……父よ、弱過ぎだろう。


 それにしても、一体なぜ父が、と母に視線を向けると、母はそれに気づいて答えを教えてくれる。

「今日はねえ、グリムは2歳の誕生日の前日なの。だからお父さん帰ってくる日なんだよ」


 ……母には悪いが正直意味がわからない。

 まず、明日が俺の誕生日らしいことはわかった。それは確かにめでたいことだ。。()()()()()()()()()()()()、父がいるのも納得できるだろう。

 しかし、今日は前日のようだ。もしやこの世界は誕生日よりもその前日を祝うのだろうか? だが、だとしたら何故それ専用の言葉ではなく「誕生日前日」などと言ったのだろう。子供(おれ)への配慮だろうか。


 ますます混乱した俺を見て、母は口から微笑を漏らすと、もう一度、今度は俺がわかるように詳しく教えてくれた。


「2歳になるとね、子供はみんな健康診断を受けるの。だけど誕生日当日はパーティーをしたい人が多いから、その前日に検診を済ませようってなってるの。わかった?」


 ああ、健康診断。そういうことか。

 納得した俺は勢いよく頷くと、大きな声で「うん!」と返事をした。


 俺が元いた世界にも、3歳児健診というものがあった。この世界では、きっとそれと一緒で2歳児検診があるのだろう。

 そして、その結果を見るために父は仕事を休んできたわけか。ああ、もしくは親同伴が義務なのかもしれない。



 いずれにせよ、久しぶりに一家揃ってお出かけというわけだ。

 やる事は検診とはいえ、やはり嬉しい。


 そんな、踊った心を胸にしまって、俺は食卓のパンに手をつける。

 今日の朝ごはんは、いつもよりも美味しく感じた。


 


3歳児健診のことは覚えてないので全部想像で書きます。

違くても異世界だからで許してね。

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