魔法使いになろう その1
まじで時間ない中頑張って書いたのでクソ短い。
その2あるけど、一章みたくこれが章の最後なわけではないです。
「はい、今日は魔法を練習したいと思いまーす」
保母さんの明るい声が部屋に響く。
それと同時に、そこかしこから歓声が轟いた。
今日はXデーから数日経ち、そろそろ学園生活にもなれる頃だ。
そろそろ親から離れる時に子供が泣き出したり、保母さんを怖がって子供が逃げ回ったりと言うことも見られなくなってきている。
どうやら、中には既にグループを形成している子たちもいるようで、随分と集団生活が板についてきた、と言う感じだ。
そういえば何故か初日の─────特にレインと遊んだ時の記憶が朧げだが、まあ大した問題ではないだろう。
きっと大した出来事がなかったに違いない。マチガイナイ。
さて、そうやって子供達が慣れてきたと言うことは、当然、学園も年始の行事や片付けが終わったと言うことだ。
詰まるところ、学園が通常運行する、と言うことである。
まあそんなわけで、俺たちは昨日から既に普通の幼稚園生活を始めている。
そして今日は、運動の日ならぬ魔法の日、と言うわけだ。
俺の記憶している限りでは、この世界では魔法は身体能力の一つと言った扱いで、個人での使用も特に制限されていなかった。
包丁も使い方を変えれば殺人道具、とはよく言われるが、魔法もそれと同じような感じだ。
実際、父親や母親が魔法を使って過ごしているところを俺はよく見ている。
昔見たIHや時計、電飾などがそれにあたる。俺の風車もそうだ。
まあ、魔法は理論上いくらでも強くなるとかで、肉体よりは危険視されているようだが。
まあそう言うわけで、この世界で魔法が使えないのは結構な一大事なのだ。
元の世界の価値観に例えるなら、四肢の一つが満足に動かないようなものである。
そんなわけで、生徒が成長した後にも障碍なく日常を送れるように、学園では生活に必要な魔法知識や使い方を教えてくれる。
幼学園では手始めに、魔法に慣れる、それこそ身体能力として使えるようになる練習をさせてくれるらしい。
そういえばこれは最近知ったことだが、昔受けた2歳児検診の息を吹きかける検査は魔法が使えるかどうかの検査だったようだ。検査表にそう書いてあった。
「さて、それじゃあお外に行こうねー」
保母さんは俺たちに手を繋がせると、一列に整えてから前へと歩き始めた。
俺たちはそのまま彼女について行き、部屋の扉を開け校庭に出る。
外に出れば、凍てつくような空気が俺の肌をキュッと引き締めた。
太陽は出ているはずなのに、一月だからかとても寒く、息が白い。
他の子達もきゃあと叫び声をあげている。
保母さんはそんな俺たちに静かにするよう呼びかけると、俺たちを座らせた。
寒いんだよぉ、声くらい出させてくれよぉ〜。
と、文句を言ってもしょうがない。俺は尻を地面につける。
校庭独特の砂利が俺の尻に刺さって少し痛い。
そこまで広くはないが、しかし子供目線では十分広い校庭の中心で、俺たちは丸く島になっていた。
全員座ったことを確認した保母さんはその手をパン! とならす。
「はい、寒いですけど、これからたくさん運動してすぐに暖かくなるから、我慢しようね」
そう言って震える俺たちに優しく彼女は声をかける。
いや今の寒さが耐えられねっつってんだよ。……とはいえず。俺はただ彼女の温かそうなコートを見つめるばかりだった。
いいなーいいなー俺たちも欲しいなー。
しかし彼女は俺の冷たい目を一瞥もせず、話を再開する。
「まず、みんなには魔力を感じる訓練をしてもらいます。」
彼女はそう言って子供達を見回す。
「魔力は見えないけれど、どこにでもあって、じっしてると誰でも少しは感じられます。それじゃあちょっとやってみましょう」
そう言って彼女は目を閉じると、「じーっ」とつぶやいた。
子供たちも俺も、その真似をして集中する。
……お前ら。べつに「じーっ」は真似しなくていいと思うぞ。
その瞬間、微かに、何かが傍で動くのを感じた。
初めて俺が、意識的に魔力に触れた瞬間だった。
評価とブクマよろしく!(時間ないからクソ雑挨拶)




