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赤ずきんちゃん・改 後編

ほんのちょこーっとグロ表現アリです

苦手な方は逃げて下さい

ということで、アレクサンドラオオアゲハを捕獲し、おばあちゃんの家に来た赤ずきん

ドアベル(っていうかインターホン)を鳴らします


「おばあちゃーん お見舞いに来たよー」


中で待ち伏せしていた狼は、おばあちゃんのネグリジェ(なぜかピッタリ)を着てベッドに入り、

ガラガラ声で赤ずきんを呼びました


「おお、赤ずきんや どうぞお入り」


赤ずきんはドアを開けて家の中へ入りました


「はい、じゃあこれお見舞いね あたし『笑○』観たいからもう帰るね


赤ずきんはバスケットから綺麗な包装紙で包まれた箱(中身は温泉まんじゅう)を

ベッドの近くに置き、くるりとおばあちゃんに背を向けた


(・・・・・でえぇぇぇぇ!?ちょっと待ったあ!!え、何?『○点』観たいから帰る?

 それはだめだって!話の流れ的にここで「おばあちゃんのお耳はどうして(以下略)」とか

 聞いてくれないと困るじゃん!!いや、耳の事はいいからせめて口の事だけでも聞いてくれないと

 「それはお前を(以下略)」って言えないじゃん!!どーするよ俺!?)


意地でも原作を自重しようとする狼の手にはやっぱり『世界名作絵本赤ずきんちゃん』が


「あ、そういえばさあ、おばあちゃんて―――」


(お、聞くか?ここで聞くか!?)


「焼けた?」


(ちっがあぁぁぁう!!!)


狼は期待が外れて悶絶しました


(いや、惜しいんだけども!!あっているような気もするんだけども!!

 なんかこう、聞くポイントが違うんだよおぉぉぉぉぉ!!!!!)


しかし、そんな狼の心情など知る由もなく赤ずきんは家から出て行こうとしました


(もういい!!ふっきれた!!狼、行っきまーす!!)


狼はベッドから飛び起き、華麗なジャンプでドアノブに手をかけようとした赤ずきんの前に着地しました

(ちなみに、別に狼の脚力が良かったわけではなくて、ただ単におばあちゃんのベッドのスプリングが強力だっただけです)


「はーっはっはっは!迂闊だったな赤ずきん!!俺こそはお前を食べようとしている狼様なのだーっっ!!」


「きゃーーーーっ!!」


赤ずきんは悲鳴を上げました

狼は満足そうです


「狼が喋ったーーー!気持ち悪―――い!!」


「え、そっち?」


「てゆーかその激白って世界名作の悪役としてどーなの?

 しかも自分に『様』つけちゃうとかイタイ奴だね 名前ないのもなんか(むな)しいし」


「ひでぇ!自分だって人(?)のこと言えないくせに!!」


「うるせえ犬だな」


「犬じゃねえ!狼だーーーーーーっ!!」


そう言って狼は赤ずきんにとびかかりました

しかし赤ずきんはそれを素早く避けました

狼は赤ずきんの後ろにあったベッドに突っ込みました

しかし、たしかに避けた筈なのに赤ずきんは手に違和感を感じました

見るとさっきまで持っていたバスケットがありません


「・・・・サン・・・ラ・・・・・ゲ・・・」


「は?」


「あたしの・・・アレクサンドラオオアゲハが・・・・・」


「え、何ちょっと、え?赤ずきんさん?オーラが、黒いオーラが出てますよ!?」


黒いオーラ(殺気)を漂わせる赤ずきんの手にはなぜか包丁が


「返せあたしの金ズルゥゥゥゥ!!!」


「えええええええええ!?」


ドスッ ブシャッ


包丁は大きく膨らんだ狼のお腹を切り開きました

そしてその中からは――――・・・


「おばあちゃん!?」


「おや赤ずきん、大きくなったねえ」


「いやおばあちゃん、こんな状況でボケかましてる場合じゃないから!」


おばあちゃんは狼のお腹から出て来ました

おばあちゃんはなぜか無傷です


「よし、おばあちゃんも助かったことだし、狼は皮剥いで売るか

 あたしのアレクサンドラオオアゲハを殺した報いだ」


赤ずきんは狼を背負い、家から出て行きました


「赤ずきんや、お母さんによろしくね」


「うん、おばあちゃんも元気でね」


そう言って赤ずきんは森の小道を狼を引きずりながら歩いて行きましたとさ


めでたし めでたし☆



ぜんっぜんめでたくないのは分かってますハイ

猟師のおじさんは出番がありませんでしたね

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