エピローグ
3年生が始まった。どうして優秀な彼はこの学校に来たのだろう。
そう聞いたら、ちょうど良かったからと答えた。
おそらく実験に。
「ヒナ元気ないじゃんどうしたの?彼氏アメリカ行っちゃったから悲しいの?」
茉奈があたしの顔を覗き込んでくる。
「彼氏じゃないし」
「しっかし驚いたよね。帰国子女でアメリカでもう大学卒業してましたとか、なにものよ」
と渚。
「ああ、ヒナまじ残念だったね」
と茉奈。
「いや、あいつはじめっからうさんくさかったから」
とぶれない金井君。そうここは理科室。また金井君が入れてくれたコーヒーを皆で飲んでいる。
すっかり習慣化してしまった。
「じゃあさ、ヒナ、受験終わったら、アメリカまで会いに行ったらいいじゃん」
「だから違うし。それに観察は終了したらしいから。多分あたしには何の興味も示さないよ」
女子二人は何言ってんの?という顔をしている。
金井君だけが何か気づいたようだ。
その後、皆で持参のお菓子を食べつつ進路の話や他愛ない話。
また、ちょっと面倒くさくてにぎやかな日常が始まる。
どうかあなたも・・・いつか感情を手に入れられますように。
生きているって実感が持てるようになりますように。
お元気で滝川君。
読了ありがとうございました。
ブックマーク感想評価いただけると思っていなかったので本当にうれしいです。
ありがとうございました。




