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73 彼と彼女 fin(最終)

「残念だったね。結局、あの二人は法では裁けなかった。このゲームは俺の勝ち。なんて今の君に言っても分からないか」


「なんの話?」


「ほんとうに別人になっちゃんだね。退屈しのぎに恋愛ごっこしてみるなんて言ってたのに」


そういって目を細める。穏やかな日差しのなか僅かに微笑んでいるようだが、そこから表情は読めない。

庭にある白いテーブルで二人紅茶を飲みながら、彼が話し出した。


「2年前にこっちに帰ってきたとき、ちょっと面白そうなやつらと会ったんだ。彼らは退屈していて俺も退屈してた。子供の頃いたこの国はもう少し刺激的だった気がしたけど」


そこで一回言葉をきり、優雅にティーカップをもつ。


「彼らは退屈を紛らわすのに刺激と金が欲しかった。俺は退屈を実験で紛らわしたかった。

俺の考えたビジネスモデルを売ったんだ。売ったといっても金は受け取ってない。ただちょっとした権利と引き換えにね。


一つの組織が誕生し腐敗で崩壊していく姿。まあ、ミニチュア版ではあるが有意義な観察はできたかな?

もう少し頑張って欲しかったけど彼らはもともと頭を使うことは得意じゃなかったみたいだね。

もう潮時かな」


楽しそうに笑う。


「ねえ、なんの話をしているの?」


と彼女は問う。

瞳を驚愕に見開いて。

そしてだんだんと悲し気にその色はうつろう。


「悲しいんだね」

「人の心はわかるんだね」


表情は読める。しかし共感はできない生まれながらに。


「君も俺の仲間だったのに驚いたよ。どうやって感情を手に入れたのかと」


「感情が欲しいの?寂しいの」


彼はゆるゆる首を振る。


「じゃあね」


もう2度と会うことはないんだね。

次のエピローグ(夜中に投稿予定)で終了です。

お立ち寄りありがとうございました。



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終電のその後で……」ぜひ、こちらも!!
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