前世のわたし探し
仕切り直して今日は前世のわたしがどうなったかを調査しようと思う。前回はもと住んでい場所へ行こうとしたけれど、ひどい目にあったのでしばらく近寄りたくはない。
よって今回は実家を見に行こうと思う。我ながら名案だと思う。とかいいつつ、行き当たりばったりで全くないも考えていない。
まあ、いきなり呼び鈴押して前世の私を呼び出してみればいいか。それで、そのあとどうなったかとかどこに葬られているかわかる訳だし・・・多分。
とりあえずサクサク市電を乗り継いで駅を西口方面におりると駅前が工事中になっていた。どうやら区画整理をやっているようだ。実家は駅から徒歩5分の古い賃貸マンションだ。途中工事中で通れない道がある。随分大規模な工事をしているようだ。
あそこの通りをサクッと曲がると実家が見えてくるはずだ。工事中の金網が延々と続き、建物がない分以前より見晴らしが良い。10分ほど歩いたが実家が無い。
いやまさかな。しばし固まる。
嫌な予感がして来た道を戻ってみると区画整理の看板が・・・まさかの実家がなくなる現象。もしかして移転場所がわかるかもと思い、そこここを調べてみるが、結局施工主しかわからなかった。しかもそれ法人だし。しばらく悩んだ末に。賃貸マンションを仲介してくれた不動産屋を思い出した。
確か駅東口にあったはずだ。するとそこも区画整理でなくなっていたが、看板に移転先の地図があった。歩くこと10分、古い木造2階建ての1階部分に仮店舗を構えていた。静かな住宅街にあってなかなかに入りずらい店舗だ。物件がペタペタと貼ってあるガラス戸の隙間から中をのぞくと男性客がひとり。物件を紹介して貰っているようだ。先客がいるならはいりやすい。ガラリと引き戸をひいた。ちょうど客は帰るところだったらしく席を立った。不動産屋にどう切り出そうか考えていると視線を感じた。
ちょうど帰りかけた男性と目があった。はて?どこかで見たような気がする。すると男性が小さく舌打ちをして店から出て行った。感じ悪すぎない?
結局、不動産屋では聞き込みの成果はなかった。それどころか個人情報を聞き出そうとした怪しい未成年と思われ、いつの間にやらオレオレ詐欺じゃないかと疑われ、危うく警察に突き出されそうになり、慌てて不動産屋から逃げ出した。
何だか最近こんなことばかり。やだな、通報されたらどうしよう。ズーンと気持ちが沈む。やはり、行き当たりばったりはよくないかも。
そして、帰りの電車で思い出した。あの舌打ちした男性客、前に繁華街でわたしが思いっきりぶつかってしまった人だ。偶然過ぎて戦慄を覚えた。舌打ちしたってことはあたしがぶつかったこと覚えているのよね。でも、ぶつかって吹っ飛んだのはわたしなのにな。
はあ、やだやだ。お祓いでもいこうかな。