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21 日常か?過去からの来訪者 その1

 何だか、まだ頭がガンガンする。だからって二日酔いではないよ。一人暮らしで風邪ひくとか、まじやばいわ。若い体と思って無理させ過ぎたかな。ほんと、もう一回死んじゃうかと思ったわ。

 食料調達とか死活問題だし。


「ヒナ、大丈夫?」


 心配そうな由奈。


「おう」


 今わたしは由奈のノートをうつしている。いくつかの科目はまとめておいてくれた。持つべきものは友、ありがたいや。いや、これ写メとった方がはやいんじゃない?と思いながらも「由奈先生」と不明点を質問すると由奈が嬉しそうに答えてくれるのでそれに甘えることにした。


 こんな楽しい時間を過ごしているが、クラスの雰囲気はいまひとつ。男子たちは「次の授業、真由先生くるよ」「ちょーかわいいよな」などど浮足立っている。それを冷たく眺める女子。

 特に後ろの女子たちが不穏な盛り上がりを見せている。


「あの日向ってやつ何なの?おばさんのくせに媚び媚びじゃん」

「ほんと、来んなよ」


 おばさんって・・・教育実習生って、21か22歳くらいじゃないの。いやだわ最近のJKは。などと脳内で突っ込みをいれる。ともあれ女子と男子の情報から日向真由という名前が判明。由奈が席にもどると後ろの芦原という女子が背中をつんつんしてくる。そう今教育実習生をおばさん呼ばわりしてたやつね。


「ねえねえ、ぷうさん教育実習生みた?」


 ふるふると首をふる。


「今来るよ。あいつちょーむかつくから。ほんと男子バカじゃないの」

「美人ってきいたけど」

「はあ?あんなの化粧でどうにでもなるよ」


 などと話している間に先生が教室に入ってきた。


「皆さん、こんにちは」


 女子はとげとげしく、男子は色めき立っている。


 わたしは・・・・・。

 あれ?この子知っている。このきらきら美人は・・。


 彼女は前世でわたしがどんぶり屋のバイトをやめるきっかけとなった女子高生だった。しかも名前も違うよね、なんで?そっくりさん・・・なわけないよな。彼女のことを消化するのに時間がかかった。まず計算が合わない。年齢がおかしい。あの時高校一年生と言っていたのに3年後の今は二十歳を越えているわけがない。それとも時間軸がずれているとか。

 ああ、それでわたしの実家もなくなっていのか。じゃないよ!それはない。わたしは生前すんでいた場所へ自分のことを聞きに行っている。ということは彼女はサバを読んでいたの?


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終電のその後で……」ぜひ、こちらも!!
― 新着の感想 ―
[一言] 何も知らずに読んでてこれ転生系じゃなくてミステリー系だよなって思って調べたら推理小説だったんや
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