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「改めておはようございます、ソラ」
イフは。目をぱちくりとさせて言った。
「……わざわざ、やり直さなくても」
イフは、ずいっと俺に近寄った。
「いいえ。こういうことは、形から入ることが大切です」
イフの生真面目さに、今度は俺が黙る番だった。
何ともちぐはぐなコンビだが、これはこれでバランスが取れているような気がしなくもない。
それにしても、顔が近い。
背丈が結構違うものだから、自然イフが俺を見上げる格好になるのだが、そのせいでイフの顔がよく見えるのである。
改めて身近に見ると、美少女だ。
整った目鼻立ち、大きいくりっとした瞳、さらさらと白銀の髪、そして雪のように白い肌と、三拍子どころか四拍子五拍子とチャームポイントが出てきそうである。
(めちゃくちゃ肌も、綺麗だよな)
と、俺は思ったのが、突如その思考が中断された。
(はあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……っ!)
足の小指をタンスの角にぶつけた時ぐらいの衝撃であり、俺は無声の咆哮をあげていた。
イフが俺を見上げる格好になっているのは述べたとおりなのだが、その姿勢のゆえに対照的に、俺はイフを見下ろす格好になっている。
いや、まだるっこしい説明は抜きにしたい。
イフの白いワンピースの中が、見えていた、それは胸元あたりである。
小さな丘が二つあるように、ひかえめに少しふくらんでいる。
イフの白い胸元は、呼吸に合わせて前後に微動していた。





