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2-53

 少し開けた窓から入ってくる夜風が、心地よかった。


 星がよく見えるのは、俺がいた世界のような電気の明かりがないからだろうか、そんなことをぼんやりと考えた。


 今日は、色々なことがあった。


 武器屋への就職と急転直下の退職、チンピラとの騒動、そしてイフとの出会い、てんこ盛りだ。


 この出来事の濃密さたるや、ゲームの序盤のイベントラッシュぐらいの勢いだろう。


 ちなみに、イベントを通して、宿賃代わりの商品券は別として、フラグがたちそうな重要アイテムが増えたという事実や、チンピラたちとの騒動を戦闘と称していいかは別として、戦闘を通してレベルが上がったという実感はあまりない。


(冒険者ギルド、か)


 明日は、イフと一緒に冒険者ギルドに(おもむ)く予定だ。


 偶然に偶然が重なった形なのだろうが、これは、大きな前進だ。


 今日の朝公園のベンチで手帳のメモ用の白紙のページに箇条書きにしてみた、三つの課題を、思い返してみた。


 何事も、復習が肝要(かんよう)である。


(ふむ……)


 俺は、心の中で音読してみた。


 Aどうやって、魔王を倒すのか?


 Bどうやって、衣食住を確保するのか?


 Cどうやって、金を稼ぐのか?


 冒険者ギルドでの俺自身の努力と結界しだいだろうが、BとCは何とかなるのではないだろうか。


 生活基盤を確立しつつ、後はAについて考えていけばよさそうである。


(それと、考えなければいけないのは……)


 俺は、虚空を見つめた。

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