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 自信は、重要だ。


 高級なシャープペンシルを片手にテストに(のぞ)むとどうだろう。


 何となく頭が冴えているような気になるかもしれない。


 何となく自信がついて何となく高得点が狙えそうになったりすることもあるのではないだろうか。


 高いネックレスとか指輪を身につけているとどうだろう。


 何となく自分はそこそこいけているような気になるかもしれない。


 何となく自信がついて何となく態度が堂々とするから見ばえがよくなったりすることもあるのではないだろうか。


 何となく自信がつく、一種(いっしゅ)のプラセボ効果である。


 プラセボとは、有効成分を含まないすなわち治療効果のない薬のことだ。


 薬を飲んだだけで安心したという経験をもつ諸兄姉(しょけいし)も少なくないだろう。


 有効成分が入っていない薬を飲んでも薬を飲んだと思うだけで心理的作用が働いて効果を表すということがあるのだ。


(やまい)()からというからな……)


 と、俺は、考えた。


 よいものを持っただけで自信が持てることがあるのだ。


(自信だって気からの部分だってある……)


 セドリグの召喚の杖も、そんなプラセボ的な役割を(にな)っていたのかもしれなかった。

 

 サングラスをかけたり派手な恰好をしたりすると、強くなった気がして自信がついて肩をいからせながら街を闊歩(かっぽ)するようなものなのかもしれなかった。


(やつの場合は……)


 銘品の召喚の杖を持って何となく自信がつくプラス十八番(おはこ)饒舌(じょうぜつ)である。


 そうやって、俺たちに猛者であると錯覚させたのだ。

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