表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

683/4624

4-470

「……」「……」「……」


 俺とイフとセドリグは、三者三様(さんしゃさんよう)に黙っていた。


「す、すごい……です!」


 イフが、こそっと小さな声で言った。


「……まあな」


 俺は、こそっと答えた。


「……正確にあの木を狙ったんですね……? あんなに離れている場所に命中させるなんて!」


 イフが、ちらっと俺を見ながら言った。


「……まあそうかもな」


 俺は、こそりと答えた。


「……しかも、セドリグさんすれすれの軌道で……はなれわざです!」


「……そういうこともあるかもな」


 本当に狙った場所は、じつはもっとセドリグから離れていたのだが、今はそこに触れている場合でもなく、イフの問いかけに対する俺の答えは、徐々に微妙なものになっていた。


 セドリグは、宙をふらふらと漂っていたポケットチーフをうまくつかめなかった。


 おそらくは、動揺していたからだろう。


 動作が、たどたどしかったのだ。


(あぶ)……ないじゃないか」


 と、セドリグは、声を震わせながら言って、


「まったく困ったものだな……」


 と、皮肉るように続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ