表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

667/4628

4-454

 ださいという言葉が気にくわなかったのだろう、セドリグは、少しし顔をしかめた。


「ココノエ君。言葉づかいを知らないのは、いただけないな」


「上品な言葉づかいで最低なことを言うやつだっているかもしれないだろう?」


 と、俺は、言った。


「そうだな。そんなことをする(やから)は、許しがたいな」


 瞑目して、セドリグは、微笑した。


(ふざけている……)


 青くさいし子供じみているのは、理解している。


 だが、俺にも、譲れない部分はあるのだ。


「好きとか嫌いとか、そういうことは、そんな簡単に言っていいものなんかじゃない」


 俺は、セドリグをまっすぐに見すえて言った。


 正直、俺のいた世界での俺はと言えば、彼女いない(れき)イコール年齢だったしそもそも人を好きになったりしたこともないから、そういう感情がどういったものなのか、はっきりと言える自信などない。


 しかし、おいそれとそういう感情を口にしていいものではないような気がしたのだ。


「まあ、そうだろうね」


 あっさりと頷いたセドリグは、 


「嫌いではないから、結婚話を持ちこんだんだよ」


 と、言った。


「そういう言葉遊びをやめろと言っているんだ……!」


 俺の語気は、強まっていた。


 わかったと面倒そうに肩をすくめたセドリグである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ