表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

652/4612

4-439

(それに、すでに()バレしているということ……)


 二つめに、セドリグ自身の正体が露見(ろけん)しまったことだ。


 これは、セドリグにとっては、計画の根本が揺らいでしまう事態(じたい)だ。


 セドリグの計画とは、あれである。


 まずは、不良にお目当ての女の子につっかかるように影でこっそり依頼しておく。


 そこからの、女の子がその不良につっかかられて困っているところに颯爽(さっそう)と現れて不良を撃退する。


 この不良の撃退劇(げきたいげき)は、もちろんインチキ八百長(やおちょう)である。


 そして、女の子の好感度を上げようという作戦である。


 ありがちだとかわかりみだとか思う諸兄姉(しょけいし)も少なくないだろう。


 実際漫画やアニメでおなじみでありがちなのだ。


 八百長(やおちょう)駆使(くし)した好感度アゲアゲ作戦である。


 このアゲアゲ作戦は、不良に依頼した事実が女の子には隠されていることすなわちふせられていることで、はじめて効果を発揮する。


 不良に頼んで自作自演が女の子に発覚した場合、待ち構えているのは、好感度だだ下がりだ。


 いやそれにとどまらず、ドン引きさえありえるだろう。


 この作戦は、ハイリスク・ハイリターンでもあるのだ。


 今回の場合、女の子すなわちイフには、事情がすでに露見(ろけん)してしまっているのである。


 これでは、作戦も何もないだろう。


(……そして、何よりも……)


 三つめに、冒険者を(こころざ)すイフの意思が本物で、簡単に折れるようなものではなかったということだ。


 セドリグは、イフの覚悟を甘く見ていたのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ