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セドリグは、ふむと鼻を鳴らして、
「……特別な関係にあるという……そういった意味でのパートナーかな?」
「そういった意味でのパートナーです」
ぱりっと返答したイフである。
「……っ!」
そう言ってから、イフは、自身の発言の瑕疵を見つけたのか、慌ててぶんぶんと両手を振った。
「……ご、誤解があるといけませんのでっ! もう少しわかりやすく説明します」
と、イフは、つっかえながら言った。
「誤解……?」
セドリグは、いぶかしげに眉をひそめた。
「パートナーと言うのは……ソラには、私と冒険者のパーティーを組んでもらっていて、パーティーのメンバーになってもらっているんです」
セドリグは、うんざりしたように、
「それは知っているよ」
「二人のパーティーですので、パートナーというわけです」
イフが慌てていた意味が、わかった。
イブが言っているのはビジネスパートナー的な意味のパートナーであって、いわゆる仲のいい関係的な意味のパートナーと勘違いしてしまうのではと、イフは、心配したのだろう。
「……その慌てぶりでじゅうぶん理解したよ」
セドリグは、俺を一瞥しながら言った。
「まったく……聞き分けのない子だな、君も」
セドリグは、ため息をついた。





