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(やっぱりな……)
俺は、目を細めた。
予感的中だ。
移動技"風駆"で跳躍した時に上空から小さく見えていた光である。
その正体は、セドリグが所持する召喚の杖の球体が放つ光だったのだ。
「ソラ……」
か細い声が耳に届いた。
「大丈夫だ、イフ」
俺は、ゆっくりと言った。
「二人で乗りきるぞ」
一瞬目を見開いたイフだったがら、
「……は、はいっ」
イフは、魔法瓶を構えた。
セドリグは、舞台俳優のようによく通る声で、
「ご覧にいれよう……っ!」
と、叫ぶように言った。
ぐらりと大気が震えた。
「……っ!」「……っ」
俺とイフは、地面をしっかりと踏みしめた。
セドリグの言葉に連動するように、新たな赤い光が生まれていた。





