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女子Aいわく、
「ちょっと、鈍すぎだわ……っ!」
女子Bいわく、
「彼氏、鈍すぎ……っ!」
女子Cいわく、
「ひいちゃうくらい、鈍すぎ……っ!」
俺は、意外な伏兵、女子トリオの戦慄に少々たじろいでいた。
まったく場の流れが読めなかったのだ。
俺としては、心中肩をすくめるしかなかった。
湊が不服そうに頬をふくらませていた。
(まったく、どうにも今日は厄日なのか……?)
心中嘆息気味の俺である。
黄色のロングスカートがふわふわと揺れている。
「それはそうとして、いいんじゃないのか」
俺は、ふと素直な感想を言った。
「よくないっ!」
湊は、くわっと反駁した。
俺は、視線を少し下にずらして、
「違う。そのスカートの話だよ」
と、言った。





