表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/4620

2-31

「……ふぅ」


 イフは、ほっとしたように軽く息をついて、ガラス瓶をしまった。


 俺のこの異世界での初の戦闘は、終わったようだ。


 チンピラAとBとCは、それぞれ、あおむけやらうつぶせやらで、倒れ込んだままである。


 ちなみに、当たり前だが、戦闘終了後に、経験値は入ってこないし、金が落ちているわけでもないし、倒した相手が起き上がって仲間になりたそうに見てくるわけでもなかった。


(何とかなったな……)


 と、俺は、思った。


 ほっとして気が抜けたのか、急に身体が重く感じた。


 これは、予感的にわかっているのだがあれである、数日後に筋肉痛に苦しめられるあれなのだが、無傷でこの程度で済んだのだから、よしとしたいところだ。


 事態を見守っていた人垣からは、歓声が沸き起こっていた。


「やったぁーっ」


「無事でよかった」


「よかったぜー」


「イフちゃん、らぶりーっ!あんこーるっ」


「兄ちゃんも、すげえなあ!」


 歓声のほとんどが、事態の終息に対する安堵の言葉だったり、無事を喜んでくれている言葉だったが、一部、アイドルのコンサートやイベントなどを盛り上げてくれるサイリウムの使い手っぽい人も混じっているようだが、気にしないことにした。


 みんな、手が出せないだけで、心配してくれていたのだ。


(とにかく、結果オーライだ)


 と、俺は、心中胸をなでおろした。


 イフも、緊張からの解放からか、若干顔を上気させていたが、ゆっくりと屈みだした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ