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「そして、時は刻まれる……」
さらにノリにノって渋い調子で言っている山田である。
「中学生の頃は当たり前のようにアニメっ! 推しキャラの中の人、声優さんのラジオにお便りを投稿、三度くらい読まれたりしたっ」
「……お、おう」
ここまでくると、俺と高木も当然のように同じリアクションである。
「そして、時は刻まれる……」
ノリノリの山田である。
「ちなみに、今三回『時は刻まれ』たが、お前ら、ちゃんと違いはわかってるよな?」
俺たちにイエスしか認めないような山田の問いかけである。
「一応答え合わせだけしとくと、一回目のはあれな、第百三十六話ではじめて能力を披露した時の圧倒的な強キャラ感ばりばりの台詞、二回目のはあれな、第百五十二話で主人公と初対決した時の余裕感ばりばりの台詞、三回目のはあれな、第百七十七話でのラストバトルの時のフルパワー感ばりばりの台詞な?」
「……お、おう」
「それから今は言うまでもなくアニメっ! 俺はアニメを極めし者……っ! しかし、付け加えて言わせてもらえばっ、美少女ゲーも最っ高っ」
「……お、おう」
「ファンなら抱き枕かうべしっ。信者なら円盤揃えるべしっ」
「……」
少し頭が痛くなってくる回想である。
俺の友人の山田は、以上のような感じだった。
(あいつは、いつ再会したとしても、同じことを言っていそうだな……)
俺は、心中嘆息した。
いずれにしても、再会と意外さのセットは、よくある話なのだ。





