4-365
「……ふっ」
人はまったくして同じ過ちを繰り返すものである。
実際、俺は同じ轍を踏んでしまっていた。
この戦闘で移動技"風駆"で今と同じように跳躍した時の事態自体を、コピー&ペーストつまるところコピペしているような有様だ。
ありていに言ってしまえば、俺は、まずいすなわちやばい状態になっているのである。
説明しよう。
(ぎゃあああああああああああああああああああああ……っ!)
俺は、イフに言葉を返しながら、心の中で叫び続けていた。
ストレートに言うと、やせ我慢をしていた。
このやせ我慢は、この戦闘では、二度目だ。
そう、着地である。
かなりの勢いをつけて、着地したからだろう。
足全体が、ばしばし悲鳴を上げていた。
普通は、骨折どころでは済まない高さからの降下である。
俺のいた世界の普通の一戸建ての家の二階のベランダからだって、飛び降りることにためらうすなわち躊躇する、当たり前だ。
ましてや、デエカの木の高さは、ベランダの高さなどゆうに超えている。
相当高い所まで跳躍して、相当高い所から降下したのだ、相当足にくるに決まっている。
(ぎゃあああああああああああああああああああああ……っ!)
イフはと言えば、小さな赤い光が発生していた百メートルすなわち百ルトーメほど先の木のほうを見ていた。
どんよりと土煙が立ち込める中、術者の影がぼんやりと見えてきた。





