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 単純な話だったのだ。


 スライムたちが減らない状況はいわば、五十マイナス四十プラス(エックス)イコール百、この数式である。


 数を増やしているプラス要素である何らかの原因すなわち(エックス)があって、この(エックス)を探る必要があるはずだった。


(エックス)は、もう見えている……!)


 と、俺は、小さな赤い光を見すえた。


 (エックス)は、召喚の魔方陣の術者だ。


 召喚の魔方陣とそれを作った術者、口にすればものの数秒あるいは文字にすれば一行(いちぎょう)で終わる、そんなタネ明かしである。


 俺たちは、ぐんぐんと降下していっていた。


 耳元をかすめていく風の音が、騒々(そうぞう)しかった。


 視界には、地上と未完成の魔方陣がどんどん迫っていた。


「……あそこだっ! イフっ!」


 イフがしっかりと両手を使えるように、俺は、イフをしっかりと抱きとめた。


「はいっ!」


 しっかりと応えたイフは、自身の白いワンピースの(ふところ)から、小さな可愛らしいデザインのガラス瓶を取り出した。


 このガラス瓶は、魔法瓶である。


 魔法瓶は、疑似魔法を発動する際の媒体(ばいたい)のようなものだ。


 魔法使いでない者が疑似的に魔法を使えるよう錬金工学により生成した魔法、それが疑似魔法である。


 錬金術師であるイフは、疑似魔法を自ら調合しそれを戦闘に用いている。


 擬似魔法は、魔法瓶の中の力ある液体を解放することで、発動する。


 魔法瓶とは、疑似魔法の力を閉じ込めた瓶のことなのだ。

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