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4-358

 禍々(まがまが)しい血を思わせるどす黒い赤の光をまき散らしながら、召喚の魔方陣が、ぐんぐんと(えが)かれて完成に向かって作られつつあった。


「……あああっ!」


 イフが、サイドテールをぴょこんと揺らしながら悲痛な声をあげた。


 その時である。


 そこから少し離れた場所、ある一点がぼうっと小さく赤く光ったように見えた。


 明らかに、魔方陣の光とは別の光である。


 俺は、この戦闘で移動技"風駆(エア・アクセル)"で今と同じように跳躍した時にも、たしかにこの光を見ていた。


 あの時は気のせいかと思ったが、そうではなかったのだ。


「魔方陣は、作られたもの。それならば……」


 と、俺は、言った。


 そうなのだ、「魔方陣は何者かによって作られた」とか「ザ・ルーン・イズ・メイド・イン・サムワン」とか「ザ・ワールド・イズ・プレゼンテッド・バイ・サムワン」とか、もしかしたらそんなノリなのかもしれないのだ。


「……あれは!」


 イフは、小さい赤い光を見てから、俺の顔を見た。


 俺は、イフに向かって頷いてから、


「魔方陣を作っている何かの存在だ」


 と、言った。


 頭の上にぴこーんとビックリマークがついたような、急に納得した調子のイフは、はっと息をのんだ。


 イフは、目を見開いて、


「……魔方陣の術者(じゅつしゃ)……っ?」


 と、言った。

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