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4-353

 スライムの群れは、一掃(いっそう)されていた。


 文字通り、跡形(あとかた)もない。


 降下していく俺たちの前には、地上がどんどんと迫っていた。


「倒し……きったな」


 俺は、呼吸を整えながら言った。


 イフは、不安げな調子で、


「でも、全部倒しても、もしかしたら……」


 と、言いよどんだ。


 イフの言わんとしていることは、理解している。


 おそらくは、召喚の魔方陣のことを言っているのだろう。


「……イフ。頼みがある」


 と、俺は、言った。


「……え?」


 突然俺からそんな話をされたからだろう、イフは、呆気(あっけ)にとられていた。


「さっき、魔方陣が出現した時、思いついたことがある」


「……思いついたこと?」


 きょとんとしたままのイフに、俺は、ああと頷いた。


「イフ。俺が合図したら、擬似魔法を頼む。攻撃系の擬似魔法であれば、種類は問わない」


 と、俺は、言った。


 会話をしている間にも、俺たちは、降下し続けていた。

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