565/4635
4-353
スライムの群れは、一掃されていた。
文字通り、跡形もない。
降下していく俺たちの前には、地上がどんどんと迫っていた。
「倒し……きったな」
俺は、呼吸を整えながら言った。
イフは、不安げな調子で、
「でも、全部倒しても、もしかしたら……」
と、言いよどんだ。
イフの言わんとしていることは、理解している。
おそらくは、召喚の魔方陣のことを言っているのだろう。
「……イフ。頼みがある」
と、俺は、言った。
「……え?」
突然俺からそんな話をされたからだろう、イフは、呆気にとられていた。
「さっき、魔方陣が出現した時、思いついたことがある」
「……思いついたこと?」
きょとんとしたままのイフに、俺は、ああと頷いた。
「イフ。俺が合図したら、擬似魔法を頼む。攻撃系の擬似魔法であれば、種類は問わない」
と、俺は、言った。
会話をしている間にも、俺たちは、降下し続けていた。





