表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

563/4636

4-351

 剣を創り出すは、荒れくるう風だ。


 暴風そのものである。


 魔法の力で創り出された剣、魔法剣(まほうけん)とでもいうべきだろうか。


 魔法剣のオーラないしは波動(はどう)とでも言うべきものが、あふれ出していた。


 魔力の奔流(ほんりゅう)である。


 俺は、それをたしかに感じとっていた。


「イフっ……揺れる……からな!」


「……は、はいっ」


 暴風のなかで、俺たちの声はかき消されかけていた。


 互いにかろうじて聞こえる程度だ。


「しっかりと……掴まっていろ……!」


 と、俺は、魔法剣の波動を抑えこみながら言った。


 こくんっとイフが頷いた。


 俺は、不可視の暴風の巨大な剣を縦一閃(たていっせん)していた。


 渾身の力を込めて、俺は、剣を振りかぶった。


 ただまっすぐに振り下ろす、そういう剣一閃(けんいっせん)だ。


「いっけええええええええ……っ!」


 空中で思いきり一閃した勢いのまま、俺と俺が抱きとめているイフの身体は、ぐるんと一回転した。


 くっと風切り音が、生じた。


 それだけである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ