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 油断して少しでも気を抜けば、一気に意識をもっていかれそうである。


 俺は、心中肩をすくめて、


(まったくどうして……)


 と、ネムリアの森を覆う夕闇の空を(あお)いだ。


 疲労こんぱいしている身体に、これから俺が放とうとしているこの大技は、かなりきついようだった。


 弱り目に(たた)り目もしくは泣きっ面にハチ、といったところかもしれない。


 にもかかわらず、


「……ふっ」


 そんな笑いの息が、自然と口からもれていた。


 俺にきゅっと抱きついているイフを見ると、こんな事態なのに、不思議と心が落ち着いていった。


 この感覚は、ある種の達観(たっかん)とでも言ったらいいのだろうか、何だか妙な気分だ。


 やるしかないのだ、それならばやりとおすまでだ。

 

(せいぜい頼むぞ、俺の身体……)


 と、俺は、心の中で、皮肉屋めいた調子で自分自身にそう言った。


「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」


 俺は、両手に熱を感じた、力が蓄積されていくような感覚である。


 自身の周りの大気が、震えているのがわかった。


「……ソラっ?」


 イフが、俺の技の正体を察したのか、はっと目を見開いた。


 イフの白銀の髪が、荒れくるう大気のなか、ばさばさと揺れていた。

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