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次の瞬間、エレベーターで急上昇するようなふわふわした無重力感に包まれた。
まったくして一瞬の出来事である。
俺は、足下に巻き起こった風を踏み台にして、俺は、高々と跳躍していた。
「ふああぁぁぁ……っ?」
もちろん、抱きとめているイフも、一緒である。
それとほぼ同時に、ばうんっと重低音がこだました。
真下で大きな砂ぼこりが、生じていた。
スライムたちが、一秒ほど前に俺たちがいたその場所に、どすどすと着地していたのだ。
まるで雪崩のような勢いである。
その数や二十匹弱、相当の重量だろう。
デエカの落葉で敷き詰められた地面が、スライムの攻撃の重量で、大きく浅い器状に踏みしめられていた。
俺たちは、スライムの隊列のプレス攻撃を間一髪で逃れた恰好だ。
(……危ないところだったな)
と、俺は、思った。
冷や汗が頬を伝うのがわかった。
「ひゃうううううううううっ!」
上昇中、イフが、声をあげていた。
イフにとって、はじめての感覚だろうから、驚くのも無理はない。
すさまじい跳躍である。
少し調子に乗って言えば、滞空時間が長いプチ飛翔である。





