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「ソ、ソラぁっ……っ?」
イフが、慌てた声をあげた。
とまどったままのなぜか顔を真っ赤にしたイフを、身体ごとぐっと引き寄せた。
その時、デエカの落ち葉が、ばさばさばさっと派手な音を鳴らした。
スライムの隊列三組が、同時に動き出していたのだ。
前方左右の二組と後方の一組は、ほぼ同じタイミングで、鈍重ながらも跳ねとんでいた。
「……ええい! くるかっ!」
俺は、少し身を低くした。
スライムたちは、数にまかせて、俺たちをプレスすなわち下敷きにするつもりだろう。
スライムたちの影で、視界がぐんっと一挙に真っ暗になった。
「……ままよっ!」
"入力実装"を発動するために、俺は精神を集中した。
そして、閃光が奔った。
(……引き寄せるっ!)
頭の中で、文字列が閃いていた。
236+大K。
(……よしっ)
俺が使用したかったコマンドをそのまま引き寄せることに成功したようだ。
引き寄せたコマンドは、"風駆"だ。
この"風駆"は、自身の周りに風を巻き起こし凄まじいスピードで躍動する、移動技である。





