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大丈夫だとか対処すればいいとか、そんなふうに明言できる自信や根拠など、どこにも何もない。
しかし、この状況に膝を折るわけにはいかないだろう、いかないのだ。
「原因……? 対処……?」
と、イフが、オウム返しに聞いた。
「試してみたいことがある」
そう言った俺は、デエカの落ち葉の絨毯をぐっと踏み込んだ。
深呼吸してから、俺は、感覚を引き寄せにかかった。
俺の能力"入力実装"の発動の感覚である。
"入力実装"は、格闘ゲームのコマンド入力に近い性質をもつ、コマンドをなぞって力を振るうという能力だ。
能力の起動にも、だいぶ慣れてきた。
感覚的には、アーケードゲームの立ち上げに近い。
ゲームセンターの開店直後の風景を見たことがあるゲーマー諸兄姉もいることだろう。
ACはCSのものとは違って、電源を入れてもゲームがすぐに立ち上がるわけではない。
まずは機器側で自動的にメモリーチェックに入るのである。
そして、このメモリーチェックには、数分がかかる。
モニターの調整時に用いられる碁盤の目のような表示パターンである、クロスハッチが、必要な場合もある。
ゲームセンターに早朝からでかけた時に、たまに見かける光景だ。
ただし、この戦闘の途中から、俺は、この立ち上げの作業は省略できることに気づいていた。
"入力実装"の発動を、三段階に大別すると以下のようである。
すなわち、起動・技のコマンドの入力・技の発動、である。





