505/4635
4-292
「ソラ……っ!」
心配そうに俺の名を呼んだイフに、俺は、
「悪い……助かった」
と、礼を言った。
イフは、そんなことはないとふるふると小さく首を振った。
冷や汗をこめかみ辺りに感じた。
危ないところだった。
(もろにぺしゃんこコースだったな……)
と、俺は、思った。
想像してみて、背筋が冷たくなってしまった。
イフのフォローがなければ、今ごろ俺は、スライムの巨体の下敷きになっていただろう。
「……」「……」
俺たちは、目を見合わせた。
スライムの包囲網がデエカの落ち葉を踏みしめる音だけが、淡々と響いていた。
沈黙を破ったのは、イフだった。
「ソラ……変だと思います」
と、イフが、息を切らしながら言った。
俺も、肩で息をしながら、
「……イフの意見を聞こう」
と、言った。





