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2-20

「……何で、そんなに平気な(つら)してやがる」


「おい。今のお前のやつって……」


 と、チンピラAが、確認するように、チンピラBに問うと、


「……ああ。クリーンヒットしたはずだ。手応えはあった」


 と、上擦った声の答えがあった。


 チンピラたちの顔に、少しずつ警戒の色が、浮かんだ。


 事態を見守っている人々にも、ざわめきが走っていた。


「……このやろうっ!」


 再び、チンピラBが、拳をふりかぶっていた。


 その瞬間、俺の視界は、緑のモノクロームに染まった。


(なん……だ……?)


 俺は、おおいに当惑した。


 チンピラたち、白銀の髪の女の子、青空、石畳、木の骨組みで作られた色彩豊かなはずの建物、まわりの人々、すべての要素が、ナイトビジョンによる無色彩の映像のようだった。 


 それも、一瞬のことで、すぐに元通りの視界になったのだが、目の前には、チンピラたちの驚愕の顔が並んでいた。


「……なっ」


 チンピラCは、言葉を失っていた。


 俺は、チンピラBの拳撃(けんげき)を、回避していたのだ。


 俺自身、どうやってかわしたのか、わからなかった。


 しかし、一瞬だが、緑のモノクロームの視界に、何か閃光のようなものが横切ったように思えた。


 それに、緑のモノクロームの視界には、妙な既視感があった、俺は、このビジョンを知っている。

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― 新着の感想 ―
[一言] 喧嘩を売る前に普通は何が出来て何ができないか確かめると思うけどね。
2021/09/22 10:00 退会済み
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