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スライムのゼリー体は、その見た目どおり重量感がある。
事実、隊列をなして突進してきた時など、ダンプカーが大挙をなして突っ込んできたのではないかと思ったほどなのだ。
そのインパクトは、伊達ではない。
俺のいた世界のRPGゲームの世界でのスライムのえがかれかたは、様々だ。
基本的には、ゲーム序盤の雑魚モンスターとしてえがかれることが多いだろう。
その外見は、ゲームによって、色々だ。
小ぶりで少しファンシー調にえがかれることもある。
マスコットキャラクター的に位置づけのスライムが登場する作品もある。
一方で、ずっしりとした重量系でえがかれることもある。
まさに千差万別だ。
この異世界においては、少なくともファンシー調というカテゴリーからは、少なからず離れそうである。
いずれにしても、スライムの突進なり踏みつぶしをまともにくらってしまえば、結構なダメージかと思われる。
打撲などでは済まないはずだ。
いや、結構なダメージという表現は、穏やかすぎる表現かもしれない。
あの重量では、骨折だってしてしまうかもしれない。
(だが……)
当たらなければどうということはない。
攻撃は、直線的だしスピードもない。
ゆえに、攻撃の軌道さえ把握できれば、十分に的確に対処できる。
攻撃をかわせさえすれば、鈍重なスライムに攻撃を入れるのは難しくはない。





