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「任せておけ」
俺は、不敵に笑った。
スライムとの戦闘、その第三ラウンドの開始である。
二本先取の格闘ゲームならば、第三ラウンドは最終ラウンドである。
このスライムとの戦闘もこれで終わりにする心づもりだ。
改めて、俺は、スライムの包囲網を見渡した。
残りのスライムたちは、二十匹弱あまりだ。
(よし……)
俺は、剣を正中に構えた。
当初の五十匹からすると、三分の一強まで倒してきた計算だ。
俺は、呼吸を整えながら、
(もう少し……だな)
俺は、冷静に分析するように心の中で言葉を反芻した。
ここからは着実に少しずつ相手がたの戦力を削っていく必要があるだろう。
スライムたちは、ぷよんぷよんとうごめいていた。
スライムたちの攻撃パターンは、少ない。
今のところ、突進してくるか、大きく跳んでからの踏みつぶしのみである。
スライムの包囲網は、じりじりと狭まってきている。
(あのゼリー体、結構な重量だろうな……)
と、俺は、思った。





