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戦闘中である。
まぎれもなく、俺たちは、戦闘の渦中にいる。
それなのにである。
ありきたりな比喩だが、時間がゆっくりとスローモーションのように流れているようなそんな錯覚に陥った。
「……」
俺は、息をついていた。
目を奪われるというやつだろうか。
俺は、落ち葉が舞い散る中、イフから目を離せなかった。
理由は、自分でもよくわからなかった。
「……ああ。夕飯は、うまいもの食べような」
やっと出た言葉が、そんな感じだった。
俺も、返すように笑った。
「はいっ」
イフが、元気よく笑った。
「ソラ。頼りにしています。よろしくお願いします」
と、イフが、言った。
「どうしてもの時は、十分の一の調整行使で、ソラをサポートします」
イフは、後衛のポジションについた。
「ああ」
俺は、大きく頷いた。





