4-259
「……何となくなんだが、自分で言っちゃ駄目な台詞なんじゃないのか、それ……」
俺は、控えめに言った。
できるアピールは、さりげなく行ってこそ活きる気がする。
それに、俺は、イフがそんなことを言うのは意外に思った。
イフも、俺の指摘が意外だという顔つきだった。
「え……でも、となりの家のパリーピさんが……」
と、イフは、つぶやくように言った。
真剣なまなざしそのもので、本気で悩んでいるようなイフである。
「またとなりの家のパリーピさんっ! あんたかいっ!」
と、俺は、かっと目を見開いて叫んだ。
会ったこともないイフの家の隣の家に住んでいるらしいパリーピなる人物に、即ツッコんだ俺である。
俺は、握っているエクスカリパーをふるふると震わせて、
「となりの家のパリーピさん、会ったこともないけど、教えてる相手と内容……っ!」
驚天動地、ここにきてこのタイミングでのまさかの新キャラ再登場である。
もちろん、パリーピという人物と俺に面識はない。
だが、俺は、パリーピという人物に一言もの申したい気持ちになった。
「やはり……パリーピさんが気になるのですか?」
と、イフが、聞いた。
「気になっているのは、その人の偏ったというか間違っている感ばりばりの知識だよっ」
と、俺は、叫んだ。





