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「……何となくなんだが、自分で言っちゃ駄目な台詞(せりふ)なんじゃないのか、それ……」


 俺は、控えめに言った。


 できるアピールは、さりげなく(おこな)ってこそ()きる気がする。


 それに、俺は、イフがそんなことを言うのは意外に思った。


 イフも、俺の指摘が意外だという顔つきだった。


「え……でも、となりの家のパリーピさんが……」


 と、イフは、つぶやくように言った。


 真剣なまなざしそのもので、本気で悩んでいるようなイフである。


「またとなりの家のパリーピさんっ! あんたかいっ!」


 と、俺は、かっと目を見開いて叫んだ。


 会ったこともないイフの家の隣の家に住んでいるらしいパリーピなる人物に、即ツッコんだ俺である。


 俺は、握っているエクスカリパーをふるふると震わせて、


「となりの家のパリーピさん、会ったこともないけど、教えてる相手と内容……っ!」


 驚天動地(きょうてんどうち)、ここにきてこのタイミングでのまさかの新キャラ再登場である。


 もちろん、パリーピという人物と俺に面識(めんしき)はない。


 だが、俺は、パリーピという人物に一言(ひとこと)もの申したい気持ちになった。


「やはり……パリーピさんが気になるのですか?」


 と、イフが、聞いた。


「気になっているのは、その人の(かたよ)ったというか間違っている感ばりばりの知識だよっ」


 と、俺は、叫んだ。

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