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言ってみれば、いつもどおりのニュアンスだ。
見慣れている日常会話モードである。
しかし、である。
それにしても、急に話題が変わったのだ。
なので、不意を突かれたような格好で、少しとまどう。
だから、
「ああ」
などと、半ば生返事的になってしまう。
「さみしくなるね」
「そんなことないだろう」
「そんなことあるもん」
ぷくと頬を膨らませたアカリは、
「また……戻ってくるよね?」
と、言った。
遠慮がちに、そう聞いてくる。
それは、
「中華屋だからな! 半チャーハンも当然あるやろっ? ラーメンと半チャーハン食べたいんですわ!」
などと、そうあって当然というふうに強気に聞いてくるのではなく、
「あの、半チャーハンありますか……? ラーメンと半チャーハンの組み合わせが好きなもので……」
などと、控えめに聞いてくるような、そのような調子だ。





