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俺の言葉に大きく頷いたイフだが、
「油断は禁物です。第二陣、きますっ」
と、言った。
たしかに、イフの言うとおりだった。
再び五匹で横並びの隊列をしいたスライムたちが、こちらに向かっていたのだ。
「いくぞ、イフっ!」
「はいっ」
俺とイフは、再び前方のスライムの群れを見すえた。
三度、スライムたちの隊列との激突である。
剣と魔法の世界のRPGになぞなえるのならば、さしずめ俺は剣士でイフは錬金術師だろう。
剣士と錬金術師の二人パーティーだ。
職業が違うのだから、役割も異なってくる。
「おおおおっ!」
俺は、"入力実装"の236+大Kの移動技を再び発動させて、スライム三匹を一遍に袈裟懸けにした。
物理攻撃力と物理防御力を考慮すれば、おのずと剣士がアタッカー兼タンクとなる。
火力を売りにした切り込み隊長だ。
物理防御力もそこそこあるから、パーティーの前線に出て、盾となることも重要だろう。
「……"小さな赤"っ!」
残り二匹のスライムに、イフの疑似攻撃魔法が炸裂した。
遠距離からの魔法攻撃や広範囲の魔法攻撃そしてサポートの能力を考慮すれば、これまたおのずと錬金術師は準アタッカー兼ヒーラーとなる。





