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「トライデントのお店で食べられるんですよ」


 と、イフが、言った。


 ヴィセントから比較的近いというトライデントの街のことを言っているのだろう。


 王都ヨルムレイは、トライデントからも比較的近いらしい。


「ツカシクは、串に刺した具材を衣を付けて油で揚げます。容器に入ったソースにつけて食べます」


「ほう」


 俺は、スライムたちに備えて剣を構えながら、頷いた。


「ソラの言っているクシカツ……? それと内容が似ていますよ」


 新しい発見をした時の子供のように、イフが、明るい声で言った。


 確かに、イフの言うツカクシと俺の知っている串カツは共通点が多そうだ。


 もしかすると、内容的には似通(にかよ)ったものどうしなのかもしれなかった。


「どうしよう……」


 と、イフの声がした。


 イフの顔が急に青ざめていた。


 両手を頬に当てて深刻な顔である。


 ちらりと不安げに俺の顔を見て、それからちらっとデエカの落ち葉の絨毯(じゅうたん)に目を移してしまったりという調子だ。


 俺のいた世界の例えで言えば、財布や定期券をどこかで落としてしまったことに気づいた者の表情だ。


 血の気が引いてしまっている。


「ど、どうした……?」


 俺は、心配になって聞いた。

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