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 先ほどのイフが真似てみたという俺の口調が、ウェーイ系やパリピのそれに(つう)ずるものがあった。


 ウェーイ系やパリピがいいか悪いかの話ではない。


 俺は、有識者(ゆうしきしゃ)やコメンテーターではない。


 また、語れるだけの知識も経験も先入観も持ちあわせていないのだ。


 しかし、イフに似合っているかどうかで言えば、おそろしく似合っていない。




「ソラ、やばいよ! まずくね、まずくねっ?」


「ど、どうしたんだ、イフ?」


「敵がちょっぱやできたっぽい! ちょーやばくね? まじやばくね? 私ゎやばいと思うわ!」




「……あー」


 俺は、言葉が続かなかった。


 少し想像しただけでも、まったくして似合っていない。


 ちょー&(アンド)まじやばいくらいの似合わなさである。


 アイドルがデスボイスでキュートな歌を歌っているのと同じくらい似合っていない、そう言いきれる自信がある。


 白いご飯にイチゴジャムをかけて食べるのと同じくらい似合っていない、そうも言いきれる自信もある。


 イフは、再び芝居がかった表情をして、


「『タクティクスでタクティってる俺やばくね? すごくね?』という、ちょっと知っているいる知識を披露(ひろう)したくなってイキってしまったような、そんな気分的なものですか?」


「ぎゃああああああああ……! そうか、そういうことか。俺はイキってたのか……!」


 冷静に指摘された俺は、恥ずかしくなって叫んだ。


「『タクティクスとダンスってる俺の笑顔……タクティクスマイル……!』という、さらにイキってしまうような、そんな気分的なものですか?」


 イフはいたって真面目な表情だ、真面目に分析してくれているだけなのだ。

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